今や、サッカーコンテンツを楽しむためにファンの間で最も人気のあるプラットフォームは「Instagram」である。それは、今日のスポーツファンのコンテンツの消費傾向を示しているとも言えるだろう。

 

ソーシャルメディアマーケティング会社Media Chainの調査によれば、41%のファンは試合を観戦しながらInstagramにログインし、64%のファンは、少なくとも1日に1回はスポーツコンテンツのアプリをチェックしていると言う。一方、少なくとも1日に1回はFacebookのコンテンツをチェックしているファンは58%であった。

 

SPORFThe Football RepublicFull Time Devilsを含むMedia Chain のソーシャルスポーツコミュニティーに属する1,600人のスポーツファンを対象に実施した調査によると、64%のファンは、テレビなどの従来型メディアよりも、ソーシャルメディアでのスポーツ報道を好む傾向にあるとのこと。また、48%のファンは、テレビよりもYou Tubeでスポーツコンテンツを視聴している。

 

オンラインでコンテンツを視聴することを好むのにも拘わらず、57%のファンは、試合後に一定のクオリティに編集された報道を観るのではなく、ゴールの瞬間を(ソーシャルメディアなどで)即時に観たいと考えている。

 

今回の調査では、スポーツファンの28%は、ニュースフィードをスクロールして閲覧するよりも先に、Instagramの「ストーリー」をチェックしていることが明らかになった。これは、ブランドにとっては、ファンへ即座に関連のあるコンテンツを提供することにより、スポーツファンにリーチするチャンスがあることを示している。しかしながら、35%のファンはブランドが自分達を理解していないと感じており、約四分の一のファンは、「ソーシャルメディアにおいてブランドは信ぴょう性に欠けており、面白くないと感じている」と言う。

 

さらに、ミレニアル世代(1980年代から1990年代前半までに生まれた世代)とZ世代(1990年後半から2000年に生まれた世代)のファンは、ブランドのオンライン活動についてネガティブな意見をシェアする可能性が61%高くなる。そして、24歳未満の若いファン層は、オファーや割引よりも、面白いコンテンツを求める傾向にあるということがわかった。

 

「次世代のファンは複雑であり、彼らの使い慣れた言葉でコミュニケーションを取らなければならない。サッカーに関するソーシャルメディアの状況は多様である。そして、それぞれのサッカーファンは、異なる複数のプラットフォームを利用している」とMedia Chainのスポーツ責任者であるRichard Johnson氏は語る。「スポーツ分野における優れたマーケティング戦略をたてるためには、ブランドは、コンフォートゾーンから踏み出して、ファンが実際にソーシャルネットワークへ求めているものに適応していく必要がある。マーケティングの基本は変わらない。ブランドはただ単に、正確なソーシャルファーストアプローチを実行するためにマーケティングの基本を理解しなければならないのだ。つまり、ファンを第一に考えるべきということである」。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の1/17公開の記事を翻訳・補足したものです。