株式会社マクロミルはシニア世代(60~79歳)1,000人を対象にSNSの利用状況に関する調査を実施。日本国内においてユーザー数が多いFacebookTwitter InstagramLINEの利用状況や意識について調査した。調査の結果、世代で最も利用されているSNSはLINEであり、各サービスによって利用目的が異なることが伺われた。

 

シニア世代のSNS利用者は約半数

シニア世代に、現在使用中のSNSに関して質問したところ、LINE(41.2%)を利用している人が最も多く、Facebook(24.8%)、Twitter (14.5%)が続いたものの、「SNSは利用していない」人が47.6%で最も多かった。

また、現在SNSを利用中の人を対象に利用中のSNSの中で一番利用しているものを尋ねたところ、LINE(62.4%)、Facebook(22.9%)、Twitter(10.7%)、Instagram(1.9%)、その他のSNS(1.1%)の順で利用されており、LINEを利用する人が圧倒的に多いことが伺える。

 

利用するSNSサービスによって使うデバイスも異なる

近年、若年層を中心にパソコンよりもスマートフォンを利用する人が多い傾向にあるが、調査の結果からシニア世代はパソコンを利用する人が9割にのぼり、スマートフォンの利用者は約5割程度であった。だが、普段利用しているSNSを開く際、サービスによってメイン利用される端末が異なることは明らかであった。FacebookやTwitterはパソコンをメイン利用している人が約6割であるのに対しInstagram(28.4%)、LINE(10.0%)と大きな差がみられる。スマートフォンをメイン利用する人が多いLINEやInstagramはサービスの機能的にもスマートフォンを経由したほうがユーザーにとって使い勝手が良いことが考えられる。

 

 

 

シニア世代のSNS利用のキッカケは「友人・知人から」の勧め

シニア世代は何がきっかけでSNSの利用を始めるのだろう。調査の結果、LINEとその他のSNSでは利用傾向が異なった。Facebook、Twitter、Instagramを始めたきっかけとして、「友人・知人に勧められて」が最も多く、「家族に勧められて」、「周囲の人が利用しているのを知って」「情報サイトで知って」といった理由が約1割~2割で大差なく上位にみられた。

 

一方、LINEの利用開始理由として「家族に勧められて(53.6%)」が最多であり、「友人・知人などに勧められて(38.6%)」「周囲の人が利用しているのを知って(20.9%)」が続いている。

 

シニア世代、SNSサービスで利用目的が違う傾向に

友人や知人の勧めによりSNSを始める人が多いシニア世代。調査から、それぞれのサービスにより閲覧・投稿理由の違いが見受けられた。

それぞれのSNSで閲覧理由として最も選択されたものはFacebook「仲の良い友達の近況を知りたいから(36.3%)」Twitter「ニュースや話題をチェックしたいから(29.7%)」Instagram「写真を閲覧したいから」であった。また、「暇つぶし」は各SNSで上位に入っており、Facebookは友人とのコミュニケーション、Twitterはニュースや話題の取得、Instagram は友人の近況を知るといった目的を持っている人が多いことが伺われる。

 

さらに、各SNSでの閲覧内容はFacebookでは「友人のこと(49.6%)」「趣味(33.1%)」と続き、Twitterでは「ニュース(35.9%)」「趣味(33.8%)」Instagramでは「趣味(32.6%)」「芸能人・スポーツ選手など有名人(24.2%)」が上位に挙がった。

 

今回の調査の結果から、シニア世代の約半数程度の人が何らかのSNSを利用しており、それぞれのサービスによって目的が異なることが伺われた。特に、SNS利用時に使用するデバイスに関して、アプリが主流なInstagramやLINEはスマホからの利用が多いものの、FacebookやTwitterなどはPCから利用する人が多く、シニア世代にとってスマホから様々なインターネットサイトにアクセスすることはあまり馴染みがないのかもしれない。