Facebookは、Instagramの企業・団体公式アカウントの投稿にエンゲージメントしたユーザーを「カスタムオーディエンス」として設定し、各ブランドがターゲットを絞って効率的にFacebook広告を出せる機能を準備中だという。

既にFacebook上でのエンゲージメントを基にしたユーザーリストを作成し、広告を表示させる機能は存在したが、新たにInstagramと連動したターゲットの設定ができるようになる見込みだ。

 

ターゲットを絞って広告を表示させる「カスタムオーディエンス機能」をInstagramにも拡大

Facebookのカスタムオーディエンス機能とは、企業の顧客リスト、ウェブサイトやアプリのトラフィック、Facebook上でのエンゲージメントを基にしたユーザーリストを作成し、ターゲットを絞ってFacebook、Instagram、Audience Networkで広告を効率的に掲載できるというもの。

各企業のアカウントに対してアクションを起こしたことがあるユーザーを対象にできるため、新規顧客の拡大を狙うよりも、効率的に広告機能を活用できることが期待される。

Facebookは6月に、買い物客のリターゲティング用のダイナミック広告をより進化させたと発表し、7月11日にはFacebook Messenger広告のベータ版を、すべての国と地域で提供開始することを発表するなど、広告機能の充実化に力を入れている。

 

<参考>

Facebook Messenger広告が世界中で利用可能に

【世界】Facebookダイナミック広告、商品動画や商品価格を目立たせるための機能を追加

 

Instagramの利用履歴で広告表示対象を設定

Facebookが新たに準備しているとされる機能は、Instagramの企業・団体公式アカウントの投稿に対してエンゲージメントをしたユーザーを「エンゲージメントカスタムオーディエンス」と設定し、これらのユーザーに優先的に広告表示をするもの。

エンゲージメントにはリンクを開く、動画を再生する、コメントを投稿するといった様々なアクションが含まれ、アクション別にユーザーがグループ化されるようになっている。365日以内に実行されたすべてのアクションが対象となる見込みだ。これによって、広告のターゲットをこれらのアクションを実行した利用者に限定することができる。

 

広告効果の最大化のためにオーディエンスを追加・除外ができる

現在テスト段階にあるInstagramエンゲージメントによるオーディエンス機能では、広告効果を最大化させるために、各企業は配信対象となるグループを追加したり除外したりすることができるようだ。

オーディエンスの除外を活用すると、成果につながらないクリックに対して支払う費用を抑えることができるほか、購入やコンバージョンの可能性がもっと高い人々にリーチできる。

 

Instagram利用履歴に基づくカスタムオーディエンス作成機能は準備中

このInstagramのエンゲージメント履歴に基づいたオーディエンスリストの作成機能はまだ準備中。Facebookの公式サイトは、「この機能は準備中で、現在使用できない可能性があります。」としている。

 

Facebook内でのエンゲージメントだけではなく、Instagramの公式アカウントに対してアクションをしたユーザーを「カスタムオーディエンス」と設定し、Facebookの広告表示対象とする機能を準備中のFacebook。既にInstagram公式アカウントに対して何らかのアクションを起こしたことがあるユーザーを対象とできるこの機能が実現すれば、Facebook広告の効率性がさらに高まることが予想される。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の7/11公開の記事を翻訳・補足したものです。