ECサイト移行、SEO対策の引き継ぎをどのように計画するか | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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ノウハウ・ツール
2018/08/03

ECサイト移行、SEO対策の引き継ぎをどのように計画するか

たとえばあなたのサイトが、ECプラットフォームの移行を完了したばかりだとする。ところが、移行後のサイトリリース間際に衝撃的な事実を発見。テクニカル的には問題なく運営できており、優秀な開発会社に依頼して移行に多額の投資をしたにも拘わらず、トラフィックとGoogleのランキングは大幅に低下しているのだ―。こういう話に聞き覚えがある方は、ぜひこの先を読み進めてほしい。

 

いくつかの技術的要素を見ても、eコマースサイトの移行は非常に困難が多い。システムインテグレーションの検討に迫られたり、新しい代理店を雇う必要性も生じたりするかもしれない。すべての要素が重要ではあるものの、最も見落とされがちな要素の1つに「検索エンジン最適化」がある。

 

プラットフォームが基本的なSEO機能を提供する場合もあるが、SEO対策の大部分については、自社のデジタルマーケティングの専門家が評価、実装、検証しなければならない。SEO対策は必須であり、真新しいプラットフォームにおいても自動的にSEO対策の効果を引き継ぎたいと考えるのは当然である。以下は、SEO効果を引き継ぐために実行すべき12の重要なタスクの概要である。

 

1.新プラットフォームのスタート日と切替え日を計画する

まずはじめに必要なことは、詳細なSEO移行プロジェクト計画を立てることだ。SEO移行を成功させるためには、マーケティングや開発、外注先などの複数のチームが協力しなければならない。そのため、プロジェクト計画において(全体の)タスクを監視し、業務分担を明確にすることが非常に重要である。

 

ExcelやAsana、JIRA、その他の担当チームに適したプロジェクト管理ツールを活用すべきだ。プランとタイムラインを作成する際は、年間の自社のマーケティングスケジュールと共に、新旧プラットフォームの各契約の開始日と終了日(および自動更新条項)を必ず念頭に置かなければならない。

 

2.商品、カテゴリ、顧客データを整理する

「データ整理」は、移行の際に最も重要なステップの1つである。1年に1回の大掃除のように、サイト移行に向けてデータセットを整理することにより、移行プロセス全体を管理しやすくなる。

 

古く、時代遅れで、売上が不振な商品とカテゴリを削除すべきである。顧客情報についても整理することが望ましい。過去1〜2年以内の購入実績がない顧客についての個人データを移行することはあまり意味がないだろう。

 

もちろん、自社がマーケティング情報を発信する場合は、近年購入実績がない顧客にも自動的に配信したいと考えるだろう(オプトインした顧客だと仮定した場合)。その場合は、すべての顧客情報のバックアップを保持すればいい。この機会を利用して商品の内容(タイトル、説明など)を再検討し、改訂すべきだ。このトピックについては、後で詳しく説明する。

 

3.SSLサーバー証明書を取得する

「SSL認証済み」は非常に重要である。Googleは2014年以降、HTTPSプロトコルをランキングシグナルとして使用している。実際のところGoogleは、PCI(Payment Card Industry、クレジットカード業界)コンプライアンスの施行に積極的な立場を取っており、セキュリティ保護されていないHTTPプロトコル上で取引を行うサイトは安全でないと見なす。

 

SSL証明書を取得していない場合、Googleのランキングが大幅に下がり、サイト訪問者に対して、サイトから離脱することを促すような強い警告が表示される。自社のサイト全体を確実にHTTPS(HTTPによる通信を安全に行うためのプロトコルおよびURIスキーム)化することで、徐々に顧客からの信頼とブランドへのロイヤリティが向上するのだ。

 

4.メタタグを再検討する

サイト移行に向けた取り組みは、コンテンツと商品詳細ページ(PDP)のメタタグ構造を再確認して評価する、良い機会である。新しいサイトが公開されるとGoogleはサイトをクロールする。そのため、このタイミングはGoogleに良い印象を与え、将来的に検索ランキングをアップさせるチャンスなのだ。

 

ランキングアップの可能性を高める唯一の方法は、Googleのガイドライン、およびSEOとメタタグのベストプラクティスに従うことである。つまり、経験則から言うと次のようになる。

 

・タイトルタグは60文字以内

・ディスクリプションタグは320文字以内

 

2017年、Googleはメタ記述の制限を165文字から320文字に引き上げた。これにより、ボット対応策として、165文字という文字数制限内にたくさんのキーワードを詰め込む必要性に捉われず、PDPとコンテンツページのメタ記述を改訂できるようになった。

 

検索エンジンの結果ページ(SERP)に表示される304文字の例を次に挙げておく。

 

 

5.サイトマップとロボットファイルを追加する

新しいプラットフォームのルートレベルに「robots.txt」(検索エンジンのクローラーのWEBページのへのアクセスを制限するためのファイル)と「sitemap.xml」(各ページへのリンク集がリスト形式で記述されたもの)ファイルがあることを確認する必要がある。これらのファイルは、ボットがサイトをクロールしてインデックスを作成する際に、非常に重要だからだ。

 

サイトマップファイルは、ユーザーがアクセスできるように公開する商品ページと同様に、自社のコンテンツのすべてのURLの完全なリストを含んでいなければならない。また、商品を追加または削除するたびに、サイトマップを更新される方法を確立する必要もある。

 

最後に、Google Search Console、サードパーティのプレレンダーサービスまたはキャッシュサービスにサイトマップのURLを登録する。

 

6.301リダイレクトのリストを作成する

最もアクティブなページ/ URLに対して、301リダイレクト(変更前のURLから変更後のURLへ、ユーザーと検索エンジンを、誘導するための仕組み)のリストを作成する。プラットフォームを切り替えるときに、これらのリンクのSEO価値を失わないようにする必要があるからだ。

 

すべてのURLのリストを作成してリダイレクトしたくない場合は、Google Analyticsを使用して、最も有効なランディングページを探すべきだ。有効なランディングページとは、ブログ投稿、フォーラム、広告、またはeメールキャンペーンから、ユーザーがアクセスするページのことを指す。

 

最も多くのセッションを持つページだけを洗い出し、301リダイレクトを設定する。ユーザー(もしくはボット)による旧URL訪問をシミュレーションし、レスポンスステータスを検証することにより、301リダイレクトをテストすることが可能である。

 

7.404(Not Found)エラーの追跡

どんなに綿密に計画していても、レーダーからこぼれ落ちてしまう行方不明のページが出てくる可能性は高い。ページが表示できないURLは、アクセスしようとするボットと訪問者に404エラーを表示する。

 

サイト移行後の最初の1ヶ月間は、404エラーが発生していないかを注意深く監視し、随時修正を加え、最終的には404エラーをなくす。

 

404エラーページへの訪問者を新しいサイトの適切なページに誘導する。もしくは、オリジナルの404ページを作成して、新サイトへのリンクの選択肢を提供し、最終的に、訪問者が探しているページへアクセスできるようにする。Google Analyticsでは、自社アカウントにインポートできる404エラーレポートのテンプレートが提供されている。

 

8.画像の最適化を行う

Googleのボットは、サイトの画像を実際に「見る」ことができない。ボットに画像をインデックスさせ、画像を検索結果ランキング、特に画像検索タブに表示させる最良の方法は、画像が一般にアクセス可能なURLに確実に保存されている状態にすることだ。(通常は、AWS/Amazonウェブサービス S3バケット上)。

 

移行はサイトのあらゆる面を再考する良い機会でもあるので、画像最適化テクニックの活用も検討すべきだ。たとえば、画像の名前を商品タイトルを含むものに変更したり、すべての画像にALTタグ(HTMLのimg要素の中に記述される画像の代替となるテキスト情報で、SEO効果だけではなく目の不自由なユーザーにも役立つ)を付加したり、また画像CDN(ウェブコンテンツをインターネット経由で配信するために最適化されたネットワーク、コンテンツデリバリネットワーク)を活用し、クライアントブラウザやデバイスに応じて画像を動的にリサイズ、圧縮するなどの画像最適化テクニックが挙げられる。

 

9.バックリンクを確認する

何年もの間、マーケティングやソーシャルメディアでの努力の結果、多数のバックリンク(他のWebサイトに設置された自社サイトへのリンク)を獲得してきているはずだ。移行プロセスの一環として、どの外部サイトから自社のどのページにリンクが貼られているのかを知りたいと思うのは当然だろう。

 

そのためには、Google Search Consoleにアクセスし、「サイトへのリンク」レポートをクリックすればいい。そこでは、バックリンクを確認し、それらが複製もしくはリダイレクトされているかどうかを確認することが可能だ。

 

10.Google AnalyticsとSearch Consoleを有効にする

Google AnalyticsとGoogle Search Console(旧称「ウェブマスターツール」)を検証し、有効になっているかを確認すべきである。新しいストアにおいても、以前のサイトと同じ設定手順を踏み、同じコードスニペット(検索結果の一部として表示される、Webページの要約文)を組み込む必要がある。

 

さらに、Google Analyticsアカウント内のeコマーストラッキング機能を有効にし、テストすべきだ。そうすれば、コンバージョン率やその他の主要業績評価指標を決定することができる。

 

11.フッターリンクの確認と更新

ページのフッター領域に、内部ページや外部のブログ、フォーラムなどへのリンクを設置することはベストプラクティスである。しかし、フッターリンク対策は、移行プロジェクトの他の重要な要素に対応するのに忙しく、見落とされることがよくある。

 

既存のすべてのフッターリンクを検証して、どのリンクを残し、どれを削除するのが適切かを判断する。自社のホームページ(フッターリンクである場合が多い)上のリンクは、ボットによってクロールされる優先度が高い。ウェブマスターが、フッターに多数のURLリンクを設置する傾向があるのは、そのためである。

 

この点においては、偏ったアルゴリズムが稼働中のため、ボット対策用とユーザー用とのバランスを取りつつ、フッターリンクを設置する必要がある。

 

12.GoogleにURLを再送信する

そして最後に、ボットがインデックスを再作成するための自社新サイトの準備が完了したことを、Googleに通知しよう!

この詳細については、GoogleのURL送信ツールを参照してほしい。

 

※当記事は米国メディア「E-Commerce Times」の7/30公開の記事を翻訳・補足したものです。