米大手EC企業Amazonは、同社のAIアシスタントAlexaで制御する、セキュリティを考慮した、顧客と配送ドライバー双方に利便性をもたらす製品を発表した

 

その製品は、インテリジェントインドアセキュリティカメラAmazon Cloud Camと、スマートロックサービスAmazon Key

Cloud Camの特徴は、解像度1,080ピクセルのフルハイビジョンや、暗視装置、双方向オーディオ、広視野角、Amazon Cloud Camアプリ経由での24時間分の映像保存が可能だということ。利用者はどこからでも自宅を見守ることができる。

カメラからの情報はスマートスピーカーEchoシリーズのEcho Showや、Echo Spot、デジタルメディアプレーヤーのAmazon Fire TVデバイスFireタブレット、または付属のiOSもしくはandroidアプリで確認することができる。動きを検知すると、利用者へモバイル通知が送られる。その映像は保存され、見直しも可能だ。

Amazon Deviceの副社長Charlie Tritschler氏は「Cloud Camは、解像度1,080ピクセルフルのハイビジョンで、暗視装置、双方向オーディオ、映像保存用のフリーストレージを含み、自宅を見守るために必要なすべての機能がある。Cloud Camの高度なコンピューターアルゴリズムとインテリジェントアラートを強化する安全なクラウドコンピューティングシステムのAWS(Amazon Web Service)クラウドにより、このサービスはより高性能になっている」と語る。

Cloud CamによってAmazonの利用者は新しい「鍵」を得ることになる。Amazon Keyは有料のPrime会員のみを対象に“自宅内への配送”を行っており、ユーザーが留守の場合、配送ドライバーは配送先の家の中に入り、荷物を置いていくことができる。

顧客は配送を追跡し、配達時の様子をライブ映像として視聴可能。配送完了後、動画で一連の動きを確認することもできる。Amazonによるとこの技術は、適正なドライバーが指定された時間に正しい配送先にいる、ということを確認してから、室内にアクセスできるようにするとのこと。ドライバーはアクセスコードもキーも入手できない。

このサービスは、友人や家族がユーザーの家を訪れる際も使用できそうだ。また、今後数か月の間にペットシッターや清掃業者のようなプロの専門業者が室内へ入る際にも利用できるようになる予定だという。

「Amazon Keyは注文品が安全に自宅へ届けられ、帰宅するまで保管されるので、顧客に安心感を与える」と語るAmazonの配送技術担当部長Peter Larsen氏。「現在、Prime会員は自宅内への配送を選び、都合の良いときに携帯電話で正しく配送されたか確認することができる」

2017年11月8日の販売開始に先立ち、Amazon Cloud Camは米国において1台119.99ドルで先行予約が可能。2台で199.99ドル、3台289.99ドルで購入できる。

Amazon Keyは2017年11月8日に米国の37都市と周辺地域で利用が開始される予定。Amazon Key In-Home Kitには Cloud Camと米国の鍵およびドアノブメーカーYaleKwikset製スマートロックのうち1つが含まれ、Amazon Prime会員のみ利用可能。価格は249.99ドルから。

 

※当記事は欧州メディア「Mobile Marketing Magazine」の10/25公開の記事を翻訳・補足したものです。