ヨーロッパにおいても提携先、もしくは買収先を積極的に探すAmazon。Amazonは、英大手スーパーマーケットチェーンMorrisonsや仏大手小売チェーンMonoprixなどのFMCT(日用消費財、Fast Moving Consumer Goods)の小売企業にアプローチしている。
フランス新聞社Le Mondeの情報によると、Amazonはフランス、特にパリでおよそ15か所の候補地を探しているとのこと。目標は、現在シアトルで試験運用しているレジ不要のAmazon Goのコンセプトに基づいた店舗を2年後にオープンさせることである。フランスの流通業者と連携、もしくは買収するために、Amazonはアプローチを続けているという。
「Amazonは我々の友ではない」
Amazonは、Monoprixへの関心からCasino(フランスの小売グループ、Monoprixの親会社)に接触しているが、既にCasinoグループは、Monoprixを売却する意思はないと話している。Le Mond紙によると、食品流通を専門とする独立起業Intermarché や Système Uとも交渉したようだ。「Amazonは複数のめぼしい企業と接触しているが、肯定的な返事をまだ受け取っていない」とある流通業者。「Amazonは我々の友とは言えない。結局のところ、彼らの目的は我々を食い物にすることである。我々は、彼らのために扉を開け選択肢を与えるつもりはない」
しかし、Amazonが提携先や買収先を探しているのはフランスだけではない。イギリスでも同様で、既にスーパーマーケットチェーンMorrisonsにも話を持ちかけたようだ。ある関係筋がLe Monde紙に語ったことによると、「AmazonはMorrisonsとの交渉を試みたが、今のところドアは閉ざされたままだ」。そこで、アマゾンは流通業者にプレッシャーをかけるべく、自社の店舗(Amazon Go)をオープンさせようと試みている。2017年の5月には同社がイギリスでレジ精算不要のスーパーマーケット(Amazon Go)を開店すると言う強力な噂が流れ、先月9月にはフランスの大手小売グループCarrefourの買収を試みている、という憶測も飛び交った。
※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の10/4の記事を翻訳・補足したものです。