米国小売のWalmartとGoogleとの提携により、Googleの提供する音声アシスタントサービスGoogle Assistant対応の家庭用音声操作スピーカーGoogle Homeを使った商品購入が可能になる。この提携によりWalmartは、音声注文分野においてAmazonと肩を並べることになるだろう。

 

WalmartがGoogle Express(Googleが提供する即日配達サービス)での商品販売を開始することにより、買い物客は、CostcoやTargetなど既にこのサービスに参加している人気小売と同様に、Google Expressのアプリやウェブサイトから、またはGoogle Assistantを通じ、音声でWalmart商品を購入することができるようになる。しかし、既存顧客のアカウントをGoogleにリンクさせ、購入履歴に基づいてパーソナライズされた商品情報を提案する機能を備えるのは、Walmartが初めてとなる。小売分野でのAmazonのライバルであるWalmartは、9月下旬よりGoogle Expressでの販売を開始する。

「音声ショッピングの主な活用方法の1つは、過去に購入した日常必需品を再注文できるショッピングカートを提供することだ」と、Walmartの米国eCommerce部門の社長兼CEOであるMarc Lore氏は自社ブログで述べている。「だからこそ、WalmartのEasy Reorder機能(過去購入商品のリスト化機能)を、Google Expressに完全に統合することにした。これにより、Walmartの実店舗やオンラインストアでの購入履歴に基づいて、高度にパーソナライズされたおすすめ商品情報を提供することができる。 顧客はWalmartアカウントをGoogle Expressにリンクさせるだけで、このパーソナライズされたサービスを利用できるようになる」

「これはほんの始まりに過ぎない。来年には、Walmartの米国内4,700店舗とフルフィルメントネットワークを活用して、多くの場合に割引対象となる「店頭での商品受け取りオプション」や米国中の生鮮食品の音声注文などを提供する予定。これらはかつてどこにも存在しなかった音声ショッピング体験だ」と加えた。

WalmartのGoogle Expressへの参加に加えて、Googleは、各店舗が設定する最低購入金額以上のGoogleショッピングプラットフォーム上での注文については、現在のところ配送料を無料としている。買い物客は、特に申し込みの必要はなく、通常通りに商品を注文すれば、1〜3日以に無料で配達される。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の8/23公開の記事を翻訳・補足したものです。