2017年初め、高い人気を誇るスウェーデン発家具販売チェーンのIKEAは、Apple社と提携し、家具のオンライン購入前に“自宅に家具をレイアウトし設置イメージを確認できる”というAR(拡張現実、Augmented Reality)アプリの開発に着手すると発表。そしてついに、ARアプリ「IKEA Place」が正式にリリースされた。

 

このアプリはApple社のiOS用AR開発プラットフォームARKitを使って開発。98%の精度で、商品を部屋の寸法に合わせたサイズに自動的に調整するという。リリース版では2,000点以上の商品をアプリ上で試し置きすることが可能。将来的に「IKEA Place」は、新しい商品ラインの立ち上げ時に重要な役割を担っていくだろう。

「指でスワイプするだけで、インスピレーションを得ながら、自身の実際の生活空間上でさまざまな商品やスタイル、カラーを試すことができるIKEA Place。自宅にいながら購入する商品を決めやすくなる」と話すのは、Inter IKEA Systemsのデジタルトランスフォーメーション担当リーダーであるMichael Valdsgaard氏。「ARとVR(仮想現実)は、インターネットの登場と同様に小売業全体に根本的な変化をもたらすゲームチェンジャーになる。 そして今回は、はるかに急速な変化となるだろう」

「IKEA Place」のリリース時に掲載されるという2,000アイテムは、リビングルーム向けの大型家具が中心。中にはIKEAのベストセラーである収納家具を始め、あらゆる種類のソファー、アームチェア、フットスツール、コーヒーテーブルなどが含まれる。iOS11対応で、App Storeから無料でダウンロードが可能(日本のApp Storeでは未だ配信されていない模様)。ユーザーはアプリ起動後、自宅のフロアスペースを撮影し、商品リストから商品を選択。自宅の配置したい場所に該当商品をレイアウトすれば、実際の設置イメージを見ることができる。

 

 

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の9/13公開の記事を翻訳・補足したものです。