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2017/01/30

【米国】Facebook Marketplaceは次のEC市場の中心になるのか

Facebook Marketplaceのような新しいサービスは早く使いこなした者勝ちともいえる。これまで秀逸なサービスを数多く展開してきたFacebookはこのサービスでも果報をもたらしてくれるのだろうか。

状況に応じて行動に移す―。ECの世界では特にそうである。一般的にEC市場は新しい産業とされているが、取引の一部に電子技術を用いたということを始まりとすれば1970年後半の誕生になる。2017年で40年目に突入するEC市場。今年は今までとは全く違う様相を呈し始めているようだ。

 

Facebook Marketplaceとその強み

2016年10月から始まった「商品の発見・購入・販売に便利な場所」として表現されるFacebook Marketplaceに登録してみよう(現時点では日本未対応のため登録はできない)。このサービスにより、国境を越えた個人間取引が活発化し、今までにない取引量を記録する可能性もある。現在この新機能は米国と、英国、オーストラリア、ニュージーランドの4か国でのみ利用可能だが、評判によっては世界的展開されていくだろう。

まだMarketplaceに馴染みがないのは当たり前。これは比較的新しいFacebookのアプリで、不用品の売買や求人、仲間の募集などの広告を個人で書き込める米国のコミュニティサイトCraigslistに似ている。唯一異なるのが、その商品を販売している人物プロフィールをMarketplaceでは実際に確認できるという点だ。これは一般的にはクラシファイドというサービス領域となり、国内ではジモティーなどが同種のサービスを展開しているが、Facebook Marketplaceは個人間売買に特化したフリマアプリに近いものといえよう。

ネット社会は“6次の隔たり”ならぬ“8次の隔たり”というべきか、数人を介せばソーシャルネットワーク上で世界中の人々と繋がっている。故に、買いたいものはどれも「友達の友達の友達の…物」ということになり、売買にある程度の信用が加わる。これはCraigslistや米最大のオークションサイトeBayではありえないこと。要するにFacebook Marketplaceでは、誰か分からない人から物を買うというギャンブル的な気持ちとは無縁なのだ。

 

加えて追加されているMessenger機能の利用も有効だ。その商品について何か聞きたい時や値切りたい時、MarketplaceではすぐにFacebookのテキストアプリ「Messenger」で相手にコンタクトが可能。わざわざメールを立ち上げて返事を待たなくても良いというわけなのである。

 

MarketplaceはEC企業プラットフォームの終焉か?

それは、そうでもない。コミュニケーションから買い物という行為に容易には結び付けられないからだ。Facebookでも多くの人が既に「売買のグループ」に加わってはいるものの、彼らが例え70年台の古びたオーブントースターを探してところで頻繁にこのプラットフォームに訪れるとは思えない。そんな時はeBayに行くだろう。

 

EC初心者だったら、オンラインショップが手軽に開設できるカナダ発のShopify storeで店を開き、自身のFacebookページで商品を販売することを考えるだろう。Facebookは他の情報メディアのプラットフォームとは違い、「Facebookページ(旧ファンページ)」から商品を直接買うことを可能にしている。Shopifyのようなプラットフォームを使えば、個人サイトだけでなく、このFacebookファンページのような他の複数のチャンネルからも製品を売ることが出来るというわけだ。

 

流動的なターゲットを捉えて

今のところMarketplaceは個人のみ利用可能で、競争力を維持するためにスタートアップやEC企業家には参入を手控えてもらっている状態。個人でEC事業を行う上で必要な4つの戦略を次に挙げていく。

 

1.あらゆるツールを利用しよう

個人でEC事業を1つのチャネルだけで行うのは、マーケティング努力に見合う結果が得られないというリスクも。あらゆる販路を統合したオムニチャネルでアプローチすれば、好不調のバランスが取れ、必要があれば資金を再分配することも出来る。実際、複数のチャネルを介した取引の「顧客満足」は収入を9.5%増加させ、「前年比コスト」を7.5%減少できた調査結果もある。

 

2.フルフィルメントの品質を高めよう

顧客はなるべく配送料を負担したくないもの。配送料がわずか10セントであっても配送に2日以上かかるのであれば購買意欲が下がり、他の小売店へ行ってしまうことも。その証拠に、28%の顧客が予想以上の配送料に買い物を途中で中断しているという調査結果がある。家具や電化製品などを送るにはコストがかかるため、送料込みの値段を付けたり、配送料自体を見直したりする必要も。こんな時は、どのフルフィルメント(商品の受注から入金管理に至るまでの一連の作業を行うこと)が最も消費者の気持ちを捉えるか、また自身のビジネスに適応しているのかを比べるための“A/Bテスト”を実施しよう。

 

3.外部の資源を有効に活用する3PLを検討しよう

自身が「どの様なタイプのビジネスを創ろうとしているか」と自問して欲しい。もし答えに物流が含まれていれば、自社配送するか、さもなければ配送を委託できるフルフィルメント業者に任せるなどの、3PLを視野に入れよう。それにより余計な負債を減らし、貯蓄が増え、事業をより成長させるために費やす自由な時間も得られる。商品の配送を第三者に頼れば、生産から流通までのサプライチェーンを自動化することもできる。起業の際は少しの初期投資を始められ、需要に応じた製造と出荷をスタートできる。

 

4.ある部分は手放そう

事業が成長していくと一人で全てを担うことが難しくなるもの。会計やカスタマーサービス、グラフィックデザインや配送、物流など、ある部分は手放してしまえば良い。世界最大手の米国クラウドソーシングサービスUpworkなどがきっと良い人材を探してくれる。しかし、完全に統制権を譲ってはいけない。委託業者に期待することを設定し、測定可能な成果を基に進捗状況を管理しよう。

 

Marketplaceのような新しいプラットフォームが出てきたら、ぜひ先発優位の利点を活かしてほしい。利用頻度の高い売り手には、Facebookは必ず報いてくれるだろう。企業がMarketplaceに参画してきても競争力を維持できるよう、今から少しずつ戦略を練っておきたいものだ。

 

※当記事は米国メディア「Entrepreneur」の1/11の記事を翻訳・補足したものです。

 

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