ソーシャルギフトはO2Oマーケティングに革命を起こせるのか
Webサービス上での潜在顧客とのコミュニケーションから、いかに実店舗などのオフラインへの集客・誘導をはかることができるのか。 これはO2Oマーケティングの乗り越えなければならないテーマの一つです。
Webサイト上でのキャンペーンや活動が、実際の売上にどのような形でどの程度貢献しているのかが分からず、取り組みが継続しないケースや、施策を感覚を頼りに行ってしまうことも多いのではないでしょうか。
ソーシャルギフトはその壁を乗り越える数少ないサービスの一つとなる可能性を秘めています。
ソーシャルギフトは、たとえ相手の住所が分からなくても、FaceboookやTwitter、LINE、メール経由で贈り物ができる今ドキのCtoCサービス。 ここ1、2年でじわじわと広まりつつあります。
贈り物を配送するもの、店頭で受取るものなど、贈り方もサービスによって様々。 ギフトの種類も、コーヒー1杯からエステのチケットまで実にさまざまなアイテムが用意されています。
前編では、ソーシャルギフト発祥の海外の注目サービス、Facebook GiftsとWrappを紹介していきます。
Facebook Gifts
海外でのソーシャルギフトといえば、昨年9月27日に鳴り物入りで発表されたFacebook Giftsが頭をよぎる方も多いのではないでしょうか。
Facebookの誕生日通知機能に気付かされてお祝いメッセージを送るケースが多くなっていますが、そこに「ギフトを送る」というリンクが付くことで、利用が進むのでは、と期待されたサービスです。 また、Facebookとしての初めてのECへの進出という側面もあり注目されました。
相手の住所などを知らなくても贈ることが可能で、タイムライン上にもギフトが表示されるため、Facebookの影響力を考えると波及効果は非常に大きいと考えられてきました。
しかし、この8月23日に、贈られたギフトの80%がデジタルギフトカードだったため、早くも物理的なギフトの取り扱いはやめることになりました。 Fecebook Giftsがデジタルに絞り込んだことで、ソーシャルギフトによるO2Oの流れは加速することになるでしょう。
まだ日本でのサービスの利用は出来ませんが、米国ではスターバックスなどの大手企業のギフトカードの取扱いもあり、進化しつつあるFacebook Giftsの今後が楽しみといえそうです。
Wrapp (ラップ)
欧州ではWrapp (ラップ)が勢いを伸ばしてきています。
2011年11月にスウェーデンでサービスを開始して以来、欧米を中心とした8カ国に瞬く間に展開していきました。
Wrappが取り扱うギフトは、ほとんどが発行した企業が広告宣伝の一環としてスポンサードされていて、贈り主はほぼ無料で贈ることが出来るのがポイント。 発行企業、贈り主、受け取る人のすべてがハッピーになる仕組みを提供しています。
また当初からデジタルギフトカードに特化しており、店頭誘導力はお墨付き。 グルーポンなどで一時期もてはやされた共同購入クーポンに近いサービスともいえるでしょう。
既に、海外では数百万枚ものギフトカードをSNSを経由して贈った実績を持ち、ナイキ、ギャップ、ビクトリアンシークレットなどもスポンサードされており、ますます目が離せません。
日本での事務所開設も済み、サービスの展開も待たれるところです。
後編では、国内でサービスを展開しているgiftee(ギフティ)、okurune(オクルネ)を紹介していきます。