ドイツのeコマース市場は、昨年の予測よりも遅いペースで成長している。そのなかでも特にファッション店舗は、オンライン小売業者にその売り上げを奪われているという。しかしドイツ小売業連盟HDEは、顧客に地元店舗で購入してもらうという望みを捨てていない。
2018年ドイツeコマースの成長率は9.1%
ドイツ小売業連盟(HDE)は最新版の「オンラインモニター」をリリースした。そこでは、ドイツのeコマース市場が昨年9.1%成長したことが示されているが、その成長率は期待されていたよりもやや低いものだった。昨年と同様、ドイツeコマースの成長を担うのはFMCG(主に消費者向けの低価格の製品。日用消費財)や、DIY とガーデニング、家具の分野にあるといえる。
オンラインファッションが実店舗の売り上げを奪う
HDEによれば、小売業界のなかでも特に、ファッション業界と家電業界の低迷がeコマース市場に影響を及ぼしているという。「ファッション、家電、そして家具の分野では、eコマースが従来型小売店舗の売り上げをますます減少させている」。例えば、昨年オンラインのファッションとアクセサリー分野においては8.1%の成長が見られたが、その一方で実店舗型ファッション小売業の売り上げは3.1%減少した。
ドイツのeコマース、2018年は533億ユーロ
全ての分野において、eコマース市場は9.1%の成長が見られ、純売上高は約44億ユーロ増加。昨年はドイツのeコマース市場において、約533億ユーロに達する取り引きが行われた。ドイツ小売業連盟によると、小売売上高におけるオンラインのシェアは現在10.8%に達しているという。
ドイツにおけるオンライン販売の発展
出典:HDE
※当記事は英国メディア「Ecommerce News europe」の5/21公開の記事を翻訳・補足したものです。