株式会社ロックオンはEC構築オープンソースである「EC-CUBE」の最新版「EC-CUBE4」を2018年10月11日にリリースした。今回リリースされたEC-CUBE4は、内部機構から見直しされ、カスタマイズ性や使い勝手を大幅に向上させたメジャーバージョンアップとなっている。
EC-CUBE3よりも基本機能が10%増加しながらもパフォーマンス速度は2倍に
正式リリースまでに2年間という長期間を開発・準備期間に費やしたEC-CUBE4。今回のバージョンアップでは、機能やパフォーマンス、セキュリティといった「EC-CUBE本体の品質」が大きく向上しただけでなく、ドキュメントや開発コミュニティといった「開発環境」の充実、決済機能を含む各種プラグインや動作するサーバ環境といった「プラットフォーム」全体の充実を実現している。
EC-CUBE本体に関しては、パフォーマンスがEC-CUBE3最新版の2倍以上に向上。特別な設定をしなくてもEC-CUBE3系最新版に比べて2倍の速度で、またアイテム数90,000点(商品点数10,000点、規格3×3)でも問題なく作動する。
また、基本機能はEC-CUBE3より10%増加している。
フロント機能として商品一覧での購入機能や、デバイスをまたいでカートが保持される機能など、売上向上に効果的な機能が追加された。また、管理画面は全体のUIを刷新し、より使いやすくなったほか、受注管理画面での一括処理や出荷伝票番号入力機能など、運営が楽になる機能が多数追加されている。
なお、機械的なセキュリティチェックに加え、専門家によるセキュリティ診断も実施済みだ。新バージョンリリースに伴い、EGセキュアソリューションズ株式会社とのアドバイザリー契約を締結している。
環境開発環境とプラットフォームがさらに充実
エンジニア・デザイナー向け開発ドキュメントがさらに充実し、開発コミュニティの4系専用スレッドが新設された。さらに、運用マニュアルは動作確認や提案にも活用できるものとなっている。
またプラットフォームにおいては、動作するサーバ環境が充実したほか、決済プラグインを含む各種プラグインが充実した。過去人気のあったプラグインを中心に30個以上が揃っており、今後は、早期に100個以上のプラグイン提供を目指すという。
リリースから12年が経つEC-CUBE。現在は約30,000店舗のショップで利用されているサービスだ。今後は、EC-CUBEパートナーがより儲かるビジネス環境の構築、セキュリティの継続的な向上施策の実施、環境構築・インストールなしでより簡単にショップを立ち上げることができるクラウドサービスの提供を行っていくという。