2017年、英国のオンライン専門小売業者上位20社の売上高が23%増加した。2015-2016年は約76億ユーロの収益だったが、1年後には94億ユーロ以上の収益にのぼっている。この要因の大部分は、モバイルによる取引が増加したためだという。
英国のコンサルティング会社RPCがインターネット専門業者上位20社を調査。これによると、買い物客はスマートフォン経由で「いつでもどこでも」買い物を楽しんでおり、「英国でのeコマースブームは衰える兆しがない」とのこと。
倉庫管理と物流管理の自動化への投資
英国大手のオンライン小売業者の売上促進に貢献したのはMコマース(モバイルコマース)だけではない。オンライン小売業者が倉庫管理と物流管理の自動化に対する投資もその一因である。例えば、英国のオンライン食料品販売業者Ocadoは、1億7,000万ユーロを倉庫ロボットに投資すると発表したばかりだ。RPCは「選択肢や価格、顧客の利便性に関する他社との競争が激しくなるにつれて、オンライン小売業者はより効率性を求めていく」と言う。
オンライン小売業者の最近の進歩
RPCは、AIが対応するチャットボットやモバイルショッピングアプリのAR(拡張現実)機能、AmazonのEchoやGoogle Homeのようなスマートスピーカーを使ったオンラインストアへの注文や、買い物客がスマートフォンのカメラを使用して購入を検索できる「snap and shop」などオンライン小売業者の最近の進歩について説明している。
またこの調査は、実店舗小売業者が売上を伸ばすために、オンラインでの販売を増やしていることを示している。例えば、英国の小売業者Marks & Spencerの全体の売上高伸び率は1%だったが、オンライン販売は前年比6%増になっている。
RPCの小売部門共同責任者Jeremy Drew氏は「Mコマースの成熟により、オンライン小売業者はより売上を伸ばすことが可能だ」と語る。さらに「ますます洗練されたモバイルショッピングプラットフォームにより、消費者は買いたい時にすぐ、どこにいても簡単に購入することができる」と続けた。
※当記事は英国メディア「Ecommerce News europe」の3/6公開の記事を翻訳・補足したものです。