株式会社セールスフォース・ジャパンが、最新の消費者調査「コネクテッドショッパー最新動向」の日本語版を発表した。
調査方法
2023年5月18日から6月21日にかけて2,400人の買い物客と1,125人の小売業界の人を対象に調査した。また、データはオーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、インド、日本、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国、米国の回答者から収集を行った。
調査結果
チャンネルごとの予想購入金額について、実店舗でのショッピングはコロナ禍後、徐々に回復しており、2021年には実店舗購入を除いた59%がデジタルで行われたが、今年は51%に減少していた。しかし、利用者が買い物体験を通じてデジタルとリアルの機会を使い分けることで、2025年にはデジタルでの購入が全体の56%と半数以上になると予測されており、再びデジタルの利用者が増加するとみられている。
「買い物客がサービス、発見、購入を目的とした利用をしたことがあるかについて」それぞれ尋ねたところ、サービスでは「チャット」が31%と最も多く、発見や購入では「ソーシャルメディア」が5割を超えてトップだった。また、ソーシャルメディアで購入したことがあるとの回答は、2021年の15%から約4倍の59%に増加していた。今回の調査から、ソーシャルメディア、メッセージングアプリ(WhatsApp、LINE等)、ライブ配信サービスなど、実店舗や小売業者とはまったく関係がない最新のデジタルチャネルや配信アプリが勢いを加速し、サービス利用者が増加していることが明らかとなった。
「配送サービスの利用」について尋ねたところ、「オンラインで商品を購入し、店舗で受け取る」が57%と最も多く、次いで「店舗で返品の手続きをする」が53%だった。また、「オンラインで商品を購入し、店舗で受け取る」が最も多かったことから、実店舗は、顧客がオンラインで購入するつもりの商品を実際に手に取って感じることができるショールームとしての役割に加え、Eコマースの配送センターとしても使用されるようになってきていることが分かった。一方、「オンラインで商品を購入し、店舗へ配送する」というのは約4割にとどまった。
「どのロイヤリティプログラムに加入しているか」という質問に対し、「ポイント」が圧倒的に多く70%、次いで「キャッシュバック」が44%、「ランク制ロイヤルティプログラム」が25%という結果だった。また現在、買い物客が加入しているロイヤルティプログラムは、2021年の4.3個から減少し、平均3.4個と推定されている。このように買い物客がメンバーシップを絞り込む中、小売業者は最もロイヤルティの高い顧客を維持するために、顧客満足度を高め、ロイヤルティプログラムを強化している。近頃は、小売業者の75%がロイヤルティプログラムを提供しており、さらに22%が24か月以内に提供する予定であると回答していた。