中国のフルフィルメント会社であるNextSmartShipは、オランダに主要なオフィスを設立し、欧州市場への重要な一歩を踏み出した。これは、同社が欧州に進出する初めての機会となり、米国への拡大計画も視野に入れた野心的な世界戦略の初期段階を具体化するものである。

2019年に設立されたNextSmartShipは、物流業界で急成長を遂げている。現在、2,000を超えるDTCブランドの素晴らしいポートフォリオにサービスを提供し、世界中で年間数百万個という驚異的な量の小包を管理している。東アジア、欧州、オーストラリア、北米をカバーする戦略的に配置された11のフルフィルメント拠点の強力なネットワークに支えられている同社は、欧州に最初のオフィスを開設し、世界的な拡大を進めている。


欧州オフィスの立ち上げは、我々の包括的な国際戦略における極めて重要なステップである


NextSmartShipの欧州ゼネラルマネージャーであるSunny Cui氏は次のように語っている。「私たちは、国際的なビジネスへと発展していくことを期待している。欧州オフィスの立ち上げは、私たちの包括的な国際戦略における極めて重要なステップだ。米国には今年中に3つ目のオフィスを開設する予定である」。NextSmartShipの欧州オフィスは、オランダ最大のeコマース協会であるThuiswinkel.orgとパートナーシップを結んでいる。

NextSmartShipはThuiswinkel.orgとパートナーシップを締結。
画像: Thuiswinkel.orgのパートナーマネージャーArthur Vastenholt氏とNextSmartShipの欧州ゼネラルマネージャーSunny Cui氏。


最低注文数の規定なし

NextSmartShipの顧客中心戦略の特徴のひとつに、最低注文数の設定がないことが挙げられる。これは、顧客に権限を与えることに対する同社のひたむきさを体現している。サプライチェーン・マネジメント全体を網羅する幅広いカスタマイズ・ソリューションに加え、同社は複数の配送チャネルと24時間のカスタマーサポートも提供している。

欧州に戦略的に進出することで、NextSmartShipは現地の専門知識を活用し、より良いカスタマーサポートとカスタマイズされたソリューションを提供することができる。同社は、欧州の文化や嗜好に合わせたサービスを提供し、潜在顧客との信頼関係を構築することで、この市場へのコミットメントを示す。

 

中国における立地の活用

NextSmartShipは、eコマース製品の約90%が生産される中国という最高の立地を活かし、競争優位性を維持。欧州の競合他社とは一線を画し、現地の従業員と中国に倉庫を持つことで、メーカーとのシームレスなコミュニケーションを可能にしている。また、製品の調達や選択に関する貴重な洞察も提供する。


NextSmartShipはソーシング・サービスも提供している


さらに、フルフィルメント・サービスに加え、NextSmartShipはソーシング・サービスも提供しており、企業はメーカーから顧客に直接注文を送ることでサプライチェーンを整理することができる。この戦略は、在庫の無駄を減らすだけでなく、サプライチェーン管理の全体的な柔軟性を向上させ、持続可能な慣行と効果的な運営に対するサプライチェーンの献身的な姿勢を示している。

中国の深圳オフィスにある中国の倉庫とNextSmartShipのコアチーム


将来の展望

NextSmartShipは、10月30〜31日にMadrid Tech Show(スペイン)、2024年1月23〜24日にWebwinkel Vakdagen(オランダ)への出展を予定しており、将来に向けてエキサイティングな展望を抱いている。重要なのは、同社が欧州でパートナーシップを推進し、eコマースの関係者が協力して革新的なアイデアを生み出すために一丸となることを奨励していることだ。


※当記事は英国メディア「Ecommerce news」の公開の10/6の記事を翻訳・補足したものです。