ドイツのファッションECであるZalandoは、DACH(ドイツ、オーストリア、スイス)地域で顧客が適切なサイズを見つけるのをアシストする身体測定機能を導入する。これは、顧客が自分を撮影した写真2枚から体型を予測し、サイズについてアドバイスする機能である。このツールにより、サイズ関連の返品は減少するだろうとされている。

 

このツールは、顧客が体にぴったりとした服を着て2枚の写真を撮るだけで、その人の体型とサイズを予測できるというもの。この規模の企業では、初めてこうした機能を導入した、とZalandoは主張している。

 

DACH地域のみで利用可能

今現在、この機能はDACH地域で、女性向けのトップス(ワンピースを含む)のみ利用可能だ。Zalandoによると、女性向けのトップスは、顧客が適切なサイズを見つけるのが最も難しいカテゴリの一つであるという。同社は今後、他のカテゴリや市場にもこの機能を拡張する予定だ。

 

この業界の主要な問題の一つを解決したい。

 

「顧客が適切なサイズを見つける手助けをすることは、顧客関係を深めるための重要な部分だ。体型に合ったサイズをアドバイスする機能を導入することで、ファッション業界の主要な問題の一つを解決し、顧客を手助けできるようイノベーションにテコ入れし続ける」と語るのは、ZalandoのSize & Fit担当バイスプレジデントのStacia Carr氏である。

 

最初の試着で適切なサイズを見つけるための新しいステップ

同社は、この身体測定機能でブランドパートナーのサポートも行う。Carr氏は、「顧客のサイズやフィット感に対する要望にさらなるインサイトを提供できる」と説明。顧客の身体測定値を予測した後、その写真は消去される。Zalandoによると、顧客はデータの共有設定を完全にコントロールできるという。

 

サイズ関連の返品はすでに10%減少

 

測定によるサイズおすすめ機能は、顧客が最初の試着で適切なサイズを見つけるのに役に立つ新しいステップである。Zalandoはここ数年間で、サイズアドバイスのないアイテムと比較して、サイズ関連の返品がすでに10%減少している。このエクスペリエンスは、Zalandoのテクノロジーと、2020年に買収したスイスのモバイルボディ測定アプリ開発Fisionの体型スキャンツールに基づくものである。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の7/18公開の記事を翻訳・補足したものです。