ドイツに本社を置くファッションプラットフォームのZalandoは、人工知能チャットボットChatGPTを活用したファッションアシスタントのローンチを発表した。このファッションアシスタントAIは、ウェブサイトやアプリで利用できる。ベータ版としてスタートし、春までにドイツ、アイルランド、英国、オーストリアで一部の顧客が利用可能になる予定だ。
Zalandoは最近、自社のプラットフォームにいくつかの変更を加えた。2月には加盟店の手数料の引き上げを、3月にはブランドをプラットフォームから削除することを決定した。そして、ファッションアシスタントAIの立ち上げについて発表した。
より直感的なカスタマージャーニー
この新しいファッションアシスタントは、顧客が自分の言葉やファッション用語を使用してオンラインマーケットプレイス内で商品を探す手助けをする。Zalandoは、これにより、より直感的で自然なカスタマージャーニーが実現することを期待している。
「このファッションアシスタントは文章で回答してくれる」
顧客がAIアシスタントに「7月にサントリーニ島(エーゲ海にある島)で行われる結婚式で何を着ればいいか」というような質問をすると、AIはフォーマルなイベントであること、7月のサントリーニ島の天候がどうかを理解する。そして、おすすめの服装などを文章で回答してくれる。将来的には、ブランドやサイズなど顧客の嗜好と結び付けたいと、同プラットフォームは考えている。
一部の顧客が利用可能
同社はまず、英語とドイツ語でサポートするベータ版のリリースを予定している。そして、春までには、ドイツ、アイルランド、英国、オーストリアの一部の顧客が利用可能となる見込みだ。「当社の大切な顧客が、気に入るファッションをさらに発見する手助けとなれるようChatGPTのAIアシスタントを試みることをうれしく思う」とZalandoのパーソナライゼーションおよびリコメンデーション担当VPのTian Su氏は語った。
「ChatGPTがもたらすショッピングジャーニーの可能性を探求したい」
「これは始まりに過ぎない。我々は、顧客のニーズと好みをよりいっそう理解することに尽力している。また、ChatGPTが顧客にもたらすショッピングジャーニーの可能性を探求したい。我々は、新しいソリューションのテストと導入を続ける中で、できる限り最高の体験を顧客に提供するために、顧客がファッションアシスタントとどのようにやり取りしたいかを学ぶことに重点を置いている」。
※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の4/20公開の記事を翻訳・補足したものです。