• 新ツールでは、ユーザーが画像を提供するだけで、あらゆるファッション商品の検索を可能にする。
  • Fynd(インドのファッションeコマース企業)は、このAI(人工知能)ベースのツールをGoogle Chromeの拡張機能としてリリースした。
  • Fyndは、このツールをオーバー・ザ・トップ(OTT / 通信事業者以外のインターネットによるコンテンツ配信)のストリーミングプラットフォームと統合しようとしている。

 

ファッションeコマースプラットフォームのFyndは、人工知能ベースのファッション商品検索ツール”Fynd Now”をリリースした。

 

Fynd Nowツールは、ユーザーがFyndのオンラインファッションプラットフォーム上で購入したいと思う商品の画像を提供するだけで、あらゆるファッション商品の検索を行う手助けをするというもの。ユーザーは、ただ、Fynd Nowボタンをクリックするか、インターネット上に表示されたビジュアルから購入したいと思うアイテムをトリミングするだけでよい。

 

この新しいツールは、AIを活用して画像や動画に示される商品を識別し、Fyndカタログから、同じ、または類似の商品を勧める。この機能により、複数のウェブサイトで数多くのキーワードから検索する必要がなくなるため、ユーザーが写真や動画で見た類似商品を検索するプロセスが容易になる。

 

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現在のところ、Fyndは、このAIベースのツールをGoogle Chromeの拡張機能としてリリースしている。プレス声明では、同社はこの技術がFyndの機械学習(ML)チームによって開発されたと述べた。

 

Fyndの共同創設者のFarooq Adam氏は、このツールは商品の発見から購入まで、ユーザーの購入までのカスタマージャニーをシームレスに完結するのに役立つと語る。同社はまた、このツールをインドのオーバー・ザ・トップ(OTT)のストリーミングプラットフォームと統合することを検討しているとも述べている。この統合により、ユーザーは、Fyndのeコマースプラットフォームにある動画の中で俳優が着ているファッション商品を直接検索し、購入することができるようになるという。

 

Adam、Harsh Shah氏、Sreeraman MG氏によって2012年に設立されたFyndは、オンライン・ツー・オフライン(O2O)のビジネスモデルに取り組んでおり、最寄りのオフラインストアから商品を調達することで納期を最短化。Fyndオンラインeコマースプラットフォームを利用することによって、顧客は衣料品、靴、ジュエリー、アクセサリーなど、さまざまなカテゴリーのファッション商品を国内の有名ブランドから購入することができるのだ。

 

Fyndは最近、Tier 2の都市(人口100万人以上~400万人未満の都市)やTier 3の都市(人口50万~100万人未満の都市)にある店が、ファッションブランドの在庫に直接アクセスできるようにするべく、小売業者との直接取引プラットフォーム ”Uniket”をリリース。このプラットフォームにより、店は、通常卸売市場から購入する完全な衣料品のセットを約45%の利益率で調達することができる。さらに店はUniketに加入することで、50を超えるブランドの5万点以上の商品を販売できる自前のウェブサイトと、アプリを開設できるという。

 

※当記事はインドメディア「Inc42」の1/7公開の記事を翻訳・補足したものです。