• Reliance Retail社のファッションおよびライフスタイル部門は、超地元密着化推進のため、多額の技術投資予定と報じられている。
  • CEOのAkhilesh Prasad氏は「ファッション、ライフスタイル市場の不況に乗じて事業拡大を目指す」と語った。
  • Reliance Retailは、消費者がオンラインで購入した商品を、オフラインで返品、返金するための技術をテスト中。

 

Reliance Retailは2021年中に、データ分析とAI(人工知能)を活用し、各店舗に応じたラインアップのための在庫確保を実現する計画である。Reliance Retailのファッションとライフスタイル部門は、近々、超地元密着化のための技術に多額の投資をすると報じられている。

 

Reliance RetailとReliance Retail傘下のファッションおよびアクセサリーブランドReliance TrendsのCEOである Akhilesh Prasad氏は「市場は細分化されており、いわゆる大都市部市場でも、もはやファッションサプライヤーにとって大きな市場では無い」と語った。同氏はさらに「データ分析とAIの活用によって、6か月から1年ほどで店舗独自アイテムの在庫を揃えることができるだろう」とインドのテクノロジー関連ニュースサイトET Tech述べている

 

アパレル、靴、おもちゃなどのカテゴリを扱う同社の小売部門は、都市や準都市地域に一層注力する計画とのこと。Prasad氏は、市場の不況に乗じて国内での事業拡大を目指したいと考えており、2020年には70%の成長を目標としていると語った。

 

また、Rliance Retailは、オンラインとオフラインの体験をシームレスにするためのアプリケーションを開発する技術チームを立ち上げることで、売上の最大化を目指す。Prasad氏はさらに、インド国内の全店舗で扱っている関連商品の組み合わせが現在は50パターンに集約されているが、2020年末までには、各店舗に適応した1,000パターンの組み合わせを作成する計画であると語った。

 

「シングルカスタマービューおよびシングルプロダクトビュー機能も実行予定である。オンラインでのみ商品を購入した顧客は、直販店での最初の入店時に認識され、オンライン購入行動に基づいてスタッフが対応するということだ」と述べた。

 

Reliance Retailは、オンラインで購入したものを実店舗で返品、返金できる技術の採用を目指しており、6~8か月以内に実装するべく現在テスト中である。

 

Reliance Retail Limitedは、Reliance Industries Limitedの子会社として2006年に創業。食料品カテゴリはReliance FreshおよびReliance SmartReliance Marketが店舗を運営している。他に電化製品を扱うReliance Digital、Reliance Digital Express Mini(Reliance Digitalの小型店舗)、Jio Stores、ファッション及びライフスタイルカテゴリを扱うReliance TrendsReliance FootprintReliance JewelsAJIO.comなどがある。

 

2019年7月、Reliance Retailは新しいeコマース構想の試験段階に入った。同社によると、この差別化されたビジネスモデルによってインド企業を強化し成長させるために、インド中の何百万もの小規模業者向けにテクノロジープラットフォームを提供していくという。

この提供プラットフォームは、生産者、ブランド所有者、サプライチェーンプレーヤー、業者、顧客など、インドの小売市場のすべてのプレーヤーの効率性の向上と価値創造の促進力となることを目的としている。また、Reliance Retailは、eコマースベンチャーの商品集配ポイントとして、5,000の都市や街に5,100店以上を展開するJio Storesを使う計画であると伝えられている。

 

※当記事はインドメディア「Inc42」の1/9公開の記事を翻訳・補足したものです。