H&M(スウェーデンのグローバルファッショングループ)は、パンデミック(世界的大流行)から立ち直りつつある。同社は、2021年に13.6億ユーロ(約1,763億円)の税引前利益を上げており、これは前年比6倍増である。同社のオンライン部門は引き続き好調で、昨年の売上と比較して30%増となった。

 

H&Mは先日、年間業績を発表した。同社は、パンデミックが起きた2020年から、増益で立ち直っているようだ。このスウェーデンのファッショングループは、「&Other Stories」、「Monki」、「COS」や「Afound」など、多くの有名ブランドを傘下に収めている。

 

190億ユーロの純収益

2021年の最終四半期において、為替レートを適用する前の売上高は8%増加した。また同期の税引前利益は、60%も増加した。

通年の純収益(売上高)は190億ユーロとなり、前年比6%増となった。

 

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200店舗以上が閉店

年間の数字は、パンデミックによる規制の影響を確実に受けている。2020年の純利益は1億1,000万ユーロであったが、現在は11億ユーロである。新型コロナウイルス感染症は2021年も引き続き影響を及ぼしており、200以上の実店舗が閉鎖された。

しかし、パンデミック前の2019年と比較しても、2021年第4四半期は40%増益となっている。「売上高はパンデミック前と同レベルに戻り、収益性もこの数年間で最も高くなっており、堅調な1年を終えた」と、同社CEOのHelena Helmersson氏は述べる。

 

オンライン部門は好調が続く

店舗が再開された現在も、オンライン部門は引き続き好調を維持している。第4四半期のオンライン売上高は10%増加し、前年同期比でも30%増加した。H&Mグループの売上高190億ユーロのうち、60億ユーロ(約7,781億円)はオンライン部門によるものだ。

 

190億ユーロの売上のうち、60億ユーロはオンライン部門によるものである。

 

同社の個別のブランドもオンラインの比重が高い。「&Other Stories」や「Monki」は、実店舗よりデジタルで販売する国のほうが多い。H&Mは、今後もクリック&コレクトや宅配ロッカーなどオンラインと実店舗のチャネルの統合を進めていくという。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の2/1公開の記事を翻訳・補足したものです。