現在、マーケットプレイスは全商品検索のうち44%の出発点となっている。これは、検索エンジンにおける検索数の2倍以上にあたる。マーケットプレイスが商品リサーチの出発点となる確率は、ブランドの自社サイトよりも約5倍高くなっており、消費者にとってブランドロイヤリティはそれほど重要ではないようだ。

 

商品リサーチの44%は、AmazoneBayなどのマーケットプレイスが出発点となっており、最大のシェアを占めている。一方で、検索エンジンでは19%に過ぎない。これは、Inriver社が発表したオンラインショッピングの行動と嗜好に関する調査結果である。同調査は、米国、英国、ドイツの6,000人の消費者を対象に行われた。

 

18~24歳の消費者に多く見られる傾向

最初の商品検索がブランドサイトで行われるのは、わずか9%だ。この傾向は、特に18~24歳の消費者にみられ、52%がマーケットプレイスから検索をスタートし、検索エンジンを利用するのはわずか18%であった。Inriver社のレポートによると、ブランドロイヤリティは顧客にとってそれほど重要ではなくなってきているようだ。マーケットプレイスで販売する小売業者は、競争に勝ち残りたいのであればコンテンツを最適化する必要がある。

 

一貫性のあるコンテンツが必要と回答

最も欲しかった商品が入手できなかった場合、競合商品に乗り換えないと答えたのはわずか14%。この場合、入手不可能性だけが問題ではない。買い物客の3分の2以上(69%)が、商品説明が不十分な場合には購入を断念している。買い物客の83%までが、商品情報が購入決定の重要な要因であると答えている。

 

「ブランドはもはや名前に頼って取引を成立させることはできない」

 

調査対象者の少なくとも45%は、不十分な商品情報に対しフラストレーションを感じ、82%の顧客は、1つ商品の情報を得るために複数のサイトを確認するという。これらの調査結果はオンラインストアにとって、商品情報を最適化し、同コンテンツがチャネル間で一貫性があるかどうかを確認することが重要であることを示している。

 

「ブランドは、もはや名前だけに頼って取引を成立させることはできない。ロイヤリティは変化しており、ブランドは、デジタルシェルフでの厳しい競争に打ち勝つために、商品と購買プロセスの両方で顧客の期待に応えていく必要がある」と、InriverのCEOであるThomas Zanzinger氏は述べている。

 

※当記事は英国メディア「Ecommerce News」の11/9公開の記事を翻訳・補足したものです。