新興インターネット書店Bookshop.orgは、ローカルの独立系書店の支援を目的とした新たなイニシアチブである。同書店は今年初め、米国でローンチ成功をおさめ、現在は英国での始動へと着手している。

 

Bookshopは、自身も作家であるAndy Hunter氏によって設立された。Hunter氏は、Amazonが圧倒的マーケットシェアを占めるこの時代に、書店が生き残るための支援をしたいと考えたのだ。Bookshop.orgは、米国で1月に初めてウェブサイトを立ち上げた。

 

初めの数週間、Hunter氏と彼のチームは、6か月間でeコマースウェブサイトを洗練させ、改善し、小さな変更を加える予定であった。しかし、「Covid-19流行の影響により、Bookshopは大規模なビジネスを展開し始めた」とThe Guardian(英国の大手日刊新聞)の中でHunter氏は語っている。

 

130以上の英国書店と提携

こうして、Bookshopオンラインプラットフォームは、英国でローンチ。130以上のローカル独立系書店と提携している。同プラットフォームでは、提携書店がBookshop.org上に独自のバーチャルショップフロントを作成でき、店のオーナーは、各売上からカバー価格の30%となるプロフィット・マージン全額を得る。一方で、全てのカスタマーサービスと配送について対応するのは、Bookshopとその流通パートナーである。

 

「店は各売上からプロフィット・マージンを全額取得する」

 

米国では、Bookshopsは今年の2月に、5万ドル相当の書籍を販売するところからスタート。3月には1日で同額の5万ドル、4月には1日で15万ドルを売り上げた。また6月までに、同社は1日で100万ドル相当の書籍を販売している。

 

「スタートしてからの期間ずっと、店からは『あなた方が来てくれたおかげで、家賃を支払い、健康保険も支払うことができた。感謝しています』というメッセージを受け取っている」と、Hunter氏は語る。Bookshop.orgは現在、英国でBコーポレーション(公益の企業に与えられる認証)の認定を申請中。その規則の1つとして、Amazonを含む米国の大手小売業者に対し、同社を売却することは許されていない。

 

「Bookshopを、Amazonに売却することは許されない」

 

 

 

※当記事は英国メディア「Ecommerce News europe」の11/6公開の記事を翻訳・補足したものです。