4つの重要な要素「オーディエンス」、「広告クリエイティブ」、「予算配分」、「測定」を微調整し、めざすべきFacebook広告へ。

 

Facebook広告は、GoogleやAmazon、その他の主要なプラットフォームの広告とは異なり、小売マーケティングファネルにおいて、ますます多様な役割を担っている。

 

例えば、一部のマーケティング担当者は、オンラインや店頭、モバイルアプリで、ユーザーに特定のアクションを実行するよう促すことにより、Facebook広告を使用したダイレクトレスポンスマーケティング、または、商品やブランドへの興味・関心の喚起段階であるミッドファネル向けのアプローチを選択する。その他のマーケティング担当者は、早期段階ファネル向けアプローチを行い、認知度を高める。さらに、別のマーケティング担当者は、これら2つの方法を組み合わせ、カスタマージャーニーをより効果的にしている。

 

しかし、小売業界においてマーケティング担当者がFacebook広告を活用する際、同じミスが発生し続けている。というのも、彼らは広告がダイレクトレスポンスやブランド構築、またはその両方をどのようにサポートするかについて、明確な戦略なしにFacebookチャネルへの投資を行っているのだ。多くの場合、広告によってFacebook上、そして、ファネル全体のフェーズをどのように進めるかが、十分に計画されていないということである。

 

ダイレクトレスポンスおよびブランド構築(ブランドや商品を市場や消費者に認知、浸透させ明確化すること)のキャンペーンでは、結果を最大限に活用し、無駄な費用を回避するために、さまざまな、しかし整合性のあるアプローチとプロセスが必要になる。そこで考慮すべきなのが、主要な4つの要素「オーディエンス」、「広告クリエイティブ」、「予算配分」、「測定」である。

 

下図では、Facebook広告で重点を置く目標ごとに、これら4つの要素についてどのように考えるべきかを示している。各要素についてみていこう。

 

 

オーディエンス

広告フォーマットは、本質的に、Facebookでの適切なオーディエンスへのリーチに関連している。ダイナミック広告(ユーザーの過去の行動履歴などを基に、関連性の高い広告クリエイティブを自動的に作成・配信する広告)はダイレクトレスポンス向けといえるが、幅広いオーディエンスをターゲットとするダイナミック広告の場合は、ブランディングにも適している。

 

ダイレクトレスポンス向けの最適化: Facebookでのダイレクトレスポンスとは、過去のサイトとアプリ(該当する場合)の訪問者をダイナミック広告でリターゲティングするのと同じことだ。これらの広告は、自社Webサイト上のFacebookピクセルからユーザーアクティビティ情報を収集し、製品レベルでトラフィックとコンバージョンを追跡する。製品訴求中心の広告で以前のサイトとアプリ訪問者のリターゲティングすることにより、ブランド訴求を強化し、買い物客が自社サイトでの商品の購入を再検討するよう促すことができる。

 

ここでいう自社オーディエンスとは、指定の日数内に、自社サイト上で何らかのアクションを起こしたFacebookユーザーのことを指す。これらのユーザーは、ブランドと製品に興味を示したことになり、類似製品を表示する広告でリターゲティングすることで、ユーザーがサイトへ戻り、商品を購入するように促すことができるのだ。

 

ブランド構築向け最適化:自社ブランドや製品を知らないFacebookユーザーとって魅力的な広告を配信しよう。幅広いオーディエンスに向けてダイナミック広告を配信し、自社販売商品と類似する商品を購入したファネル上位段階のオーディエンスをターゲットにする。特定の地域、年齢、性別により、さらにオーディエンスをセグメント化(顧客や消費者を共通する性質を持つ集団に分類すること)することが可能になる。

 

他の機能では、競合他社を「好む」顧客をターゲットにできる。例えば、大手アパレル小売業者は、競合他社を好むFacebookユーザーをターゲットにすると良い。この場合、小売業者は、同じ製品を販売する卸売パートナーストアを好む顧客をターゲットにする場合もある。このようなオプションを利用することにより、小売業者は競合他社から市場シェアを奪い、ブランドを強化することができるのだ。

 

広告クリエイティブ

Facebookの中核はソーシャルネットワークといえるが、買い物客を有意義な方法で引きつけることができる場所でもある。そこで、広告クリエイティブを考慮する必要があるのだ。買い物客がファネルのどのフェーズにいるかに応じたコンテンツを開発する必要がある。

 

ダイレクトレスポンス向け最適化: 特定のアイテムとその独自機能の宣伝に焦点を当てよう。製品のベストな特性を強調する画像と動画を作成して、Facebookユーザーを惹きつけ、さらに情報を提供し、行動を促す。簡潔なメッセージを使用し、より販促的な広告コピーで宣伝し、クリックを促すのだ。

 

カルーセル広告(昨年Facebookでリリースされたもので、1つの広告枠に対し複数の画像や動画などを設置できる広告)は、ユーザーをファネルの下位フェーズへ誘導するための優れた創造的な取り組みといえる。この広告フォーマットを使用して製品に関する説得力のあるストーリーを伝えよう。カルーセル広告は通常、複数の商品を表示するため、コンバージョン率が高い傾向にある。もう1つのメリットとして、カルーセル広告では、1つの広告内で最大10個の画像または動画を表示することができるため、CPC(クリック単価)が低くなる傾向にあり、少ない費用で売り上げを増加できる。

 

ブランド構築向け最適化: 小売業界内での自社独自の価値を伝えるクリエイティブを引き出そう。ライフスタイルイメージの画像と動画を活用して、自分が何者で、何を販売するのかという本質を捉えるのだ。

 

シングル画像広告コレクション広告は、ブランドの発見に最も適した形式といえる。シングル画像広告では、魅力的な画像とプロモーション広告コピーを使用して、ブランドや具体的な製品を強調することができる。コレクション広告を用いて、モバイルでブランドをさらにアピールしよう。コレクション広告では、魅力的なリード画像または動画と4つの画像とともにブランドや製品について伝えよう。

 

予算配分

ダイレクトレスポンスとブランド構築広告キャンペーン間の予算配分は、理想的には、ビジネスニーズに基づき、連携して機能する必要がある。

 

ダイレクトレスポンス向け最適化:一般的に、Facebook広告において、ダイレクトレスポンス(ブランド構築とは対照的に)は、高いリターンを生むより安全な方法であるため、このアプローチのための広告予算を優先させる場合もあるだろう。ROAS(広告の費用対効果)目標を基に、ダイレクトレスポンス広告予算(別名「リターゲティング予算」)を割り当てるのだ。

 

例えば、他チャネルですでに獲得した顧客を再獲得する目的で、Facebookのダイレクトレスポンスキャンペーンでより積極的な600%のROASを達成する必要があるとする。ROASの目標を把握することは、ダイレクトレスポンスタイプのキャンペーンに割り当てる予算を決定する際に役立つのだ。

 

ブランド構築向け最適化:一方、ブランド構築の広告予算は、CPA(顧客一人を獲得するために費やしたコスト)の目標に合わせて運用する必要がある。それは、幅広いオーディエンス向けのダイナミック広告を通じて、新規顧客を生み出すことが目的だからだ。このシナリオでは、より寛容である100%のCPA達成に向けて運用を決定する場合がある。そこから、ブランド構築予算を決定するコンテキストが見出せるのだ。

 

繰り返しになるが、Facebook広告予算は、ビジネスの優先順位の変化に基づいて流動的にしておくべきなのである。例えば、ダイレクトレスポンスとブランド構築をサポートする予算は、目標とする組織の収益とリターン、ブランド認知のニーズ、季節性、およびその他の要因に応じて柔軟に調整する必要があるだろう。

 

測定

Facebook広告は、購入に至るまであと1クリックという購入に最も近いユーザーよりも、購入ファネルの最上位や中位フェーズの消費者を惹きつけることが多い。その結果、ラストクリックアトリビューション(コンバージョンにもっとも近い広告接点)においては、Facebook広告への取り組みに見合う評価がされていない。

 

こうした課題を克服するため、Facebookはデフォルトのアトリビューションを、1dayビューと28dayクリックに基づき表示されるよう設定している。つまり、広告を見てから1日、広告をクリックしてから28日間に行われたアクションがカウントされる。

 

デフォルトモデルは、Facebookが、自社チャネルの価値をラストクリックアトリビューションに取り組むマーケティング担当者に示すためのやり方だ。このビューは、チャネルを最適化する際にコンバージョンを考慮に入れるため、シングルタッチモデルを使用している場合に有効といえる。

 

しかしながら、理想的なアプローチはマルチタッチアトリビューションに移行することだ。さまざまなチャネルを使用して消費者を購入まで導くマルチタッチアトリビューションは、Facebookでのダイレクトレスポンスとブランド構築双方の広告キャンペーンと、グローバルなマーケティングアプローチのすべてを最適化する場合に重要となる。各タッチポイントに価値を置くことで、Facebookが自社のチャネルミックスにおいてどれほど効果があるかだけではなく、他のすべてのチャンネルの効果も同様に確認できる。

 

さまざまなアトリビューションモデルを理解する方法の1つは、アトリビューションモデルがマーケティングチャネルの評価にどのように影響するかを比較する、「Googleアナリティクスのモデル比較ツール」を使用することだ。そこでは、モデルに応じてパフォーマンスに対する見解がどのように変化するかを示している。ただし、アトリビューションモデルに関係なく、Facebookのアトリビューション設定を理解し、可能な場合はビジネス目標に合わせて調整することも検討しよう。

 

Facebook広告の価値と購入経路における役割の適切な評価は、慎重に行うべきだ。Facebook広告は、マーケティング・ミックス(見込み顧客に対し、さまざまなマーケティングの手法を組み合わせてアプローチすること)で戦略的に使用される場合に、ブランド構築およびダイレクトレスポンスの牽引力として機能することを目的として作られているのである。

 

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の11/14公開の記事を翻訳・補足したものです。