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公開日2019/10/11

Amazon India、12月にフードデリバリー・プラットフォームを始動か

  • Amazon Indiaは魅力的な手数料を提示し、バンガロール(インド南部のカルナータカ州の州都、IT都市)のレストランの取り込みを展開中
  • 一方、レストラン側はAmazonの注文と収益のトラッキング・ソリューションに不満
  • インドのグルメサイトZomatoと同国最大のフード注文・デリバリープラットフォームSwiggyは、Amazonの申し出に応じるのか

 

Amazonが、インドで勢いを増す「オンライン・フード注文およびデリバリー市場」への参入を目論んでいることは、周知の事実だ。米国を拠点とするこのテクノロジー最大手の計画が明らかになったのは先月のこと。この問題に詳しい情報筋によると、Amazonは、同社のフードデリバリー・プラットフォームに登録するようバンガロールのレストランや軽飲食店にアプローチしており、今年末までのローンチを目指しているという。

巨大企業であるAmazonは、同社のテイクレート(ECサイトを運営する企業の取り分である手数料)を他社よりも低く設定し、現在の市場を支配しているSwiggy や Zomatoといった主要企業から登録レストランを引き抜こうとしているという。

 

 

Amazonの目標は12月のローンチ

バンガロールを拠点とする複数のレストラン経営者の話では、Amazonのテイクレートは、現在6%に固定されているとのこと。ムンバイとデリー首都圏(NCR)において、「Beijing Street」という11のアジア料理レストランチェーンを経営するMadhav Kasturia氏が語るところによると、Amazonがフードデリバリー業務を行わない場合のテイクレートは6%から10%、レストランがAmazonのデリバリーサービスを利用する場合は18%から22%を請求するという。

 

それに対し、Swiggy とZomatoの通常テイクレートは18~25%程度であり、レストランによって異なる。デリバリー業務のために支払う高い手数料は、レストラン側が、フード・アグリゲーターに対して抗議している主要なポイントの1つだ。

 

Kasturia氏は、Amazonがサービスを12月のクリスマス前後のローンチを目指していると付け加えた。以前のレポートでは、10月の開始が示唆されていたが、それは一部の特定ユーザーを対象としたパイロットとして実行されるということかもしれない。

さらに、フードデリバリーオプションは、Amazonのアプリで利用可能になる予定だ。おそらく、現在の食料品サービスと同様に、上部にデリバリーサービス用のタブが設置されると考えられる。

 

関連記事:SwiggyとZomatoの低いフードデリバリー手数用という過ちから学ぶAmazon

 

Amazonのフードデリバリー条件に対し慎重なレストラン業界

しかしながら、決してAmazonの計画の全てがバラ色なわけではない。レストラン経営者の多くは、低いテイクレートにもかかわらず、現時点ではAmazonのプラットフォームの契約条件が明確でないことに不満を漏らしている。「Amazonの営業担当は、レストラン側が、別途デリバリーコストを負担する必要があると説明しているが、その金額は明らかにされていない」と、匿名希望のレストラン経営者の一人は語る。

 

また、「Swiggy とZomatoのテイクレートには、このデリバリーコストが含まれている」とレストラン経営者達は言う。

さらに、バンガロールの一部レストラン経営者たちの主張によると、Amazonの販売チームは、プロモーションや割引についての条件を説明できていないということだ。

他の経営者達は、注文履歴と収益をトラッキングするためのAmazonのレストラン用ダッシュボード(管理画面)が適切ではなく、この点では、Amazonは、ZomatoとSwiggyの基準に達していないと言及。つまり、Amazonにとって、12月に予定されているローンチまでに今でも多くの作業が残されていることは明白なのだ。

 

レストランが、既に非常に低いレストラン業界の利益率(純利益5~6%ほどで、二桁になることは例外)にさらなるディスカウントを要求するフード・アグリゲーターに抗議するなか、Amazonは、キャッシュバーン(現金燃焼:企業を経営ために必要な資金示す指標)が高いオンライン・フードデリバリー・セクターへ進出する。

 

Amazonのこの時期のプラットフォーム立ち上げは、絶好のタイミングといえるだろう。8月初旬以降、インドのフードサービス分野の代表組織である National Restaurant Association of India (以下NRAI)に属する一部レストランは、2017年にスタートした外食向けのサブスクリプション(会員制)・サービスZomato’s Goldから離脱している。そして、ここ数週間では、デリバリーサービスへの同様のサブスクリプション・スキームの導入に抗議しているのだ。過去数週間、NRAIと大手デリバリー・アグリゲーターは、新しい条件について協議を行ったものの進展はほとんどなかった

 

Amazonの参入は、フードテック分野を震撼させることになるだろう。これまで激しい一騎打ちに巻き込まれてきたSwiggy とZomatoにとって、有り余るほどの資金を持つAmazonとの支配権をめぐるこの新たな戦いは、最悪の時期に起きてしまったというわけだ。

 

※当記事はインドメディア「Inc42」の9/26公開の記事を翻訳・補足したものです。

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