調査結果によると、スマートスピーカーとスマートディスプレイは依然として成長の余地があるとの見通しだ。

 

2つの最新のレポートによると、米国でのスマートスピーカーの所有者が6,500万人、実際に使われているスマートスピーカーの台数は1億3,000万台以上であることがわかった。この2つの報告書は、米国音声アシスト情報メディアVoicebot.aiによるものと米国調査会社Edison Researchによるもので、どちらも調査データからの推定値である。

Voicebotによると、ユーザー1人当たりのスマートスピーカーの平均所有台数は2018年は1.8台であったが、2019年には2台に増加した。Edisonの調査でも、ほぼ同じ結果となった。

 

成長の余地あり

Edisonによると、スマートスピーカーの所有者数は、米国の12歳以上の人口の23%に達したに過ぎないとのこと。しかし、認知度はかなり高く、スマートスピーカー を知っている人数は2億2,300万人と推定される。実際のスマートスピーカーの普及はスローペースのようだが、認知度と所有のギャップを考えると、そのマーケットの成長の余地はかなりあると考えられる。

 

Source: Edison Research (2019)

 

 

スマートディスプレイの利用高まる

スマートスピーカーの成長が停滞気味である一方、スマートディスプレイの成長は勢いを増している。2017年には、スマートディスプレイ搭載のスマートスピーカーは、全体の3%未満に過ぎなかった。しかしVoicebotのレポートによると、2018年末にはスマートディスプレイが米国の家庭で使われているスマートスピーカー全台数の13.2%に達した。つまり、今や900万台に迫る数のスマートディスプレイが市場に出回っており、その年間成長率は550%ということだ。

 

米国のスマートスピーカーのマーケットシェアに関しては、VoicebotとEdisonで若干異なった調査結果を示している。

 

Source: Edison Research, Voicebot.ai (2019)

 

Voicebotは、「スマートスピーカーの購入人数が増加すると利用頻度が落ち込む」と指摘。これは、より多くのカジュアルユーザがより安価なデバイスを買い求めることに起因している。 Voicebotレポートによると、2018年初めには所有者の約64%はスマートスピーカーを1日最低1回は使用すると回答したが、その1年後の2019年には、毎日使用するというユーザーの割合は半数以下(47%)に落ち込んだ。

 

リビングルームでの使用が最も人気

Voicebotの調査によると、使用場所で最も人気があるのはリビングルームで、次に寝室、キッチンと続く。(合計で100%を超えるが、これは1世帯で複数所有している場合があるため)

  1. リビングルーム 44.4%
  2. 寝室 37.6%
  3. キッチン 32.7%
  4. その他の部屋 29.4%

主なスマートスピーカーの利用用途は、コマースやマーケティング関連ではない。Voicebotの調査結果では、エンターテイメント、スマートホーム、天気、一般情報などが最も一般的な利用方法だという。しかしユーザーの半数は、AlexaスキルやGoogle Homeアクションを少なくとも月1回は使用していると回答。しかし、この数値が所有者全体の傾向を反映しているかどうかについては、懐疑的である。

 

 

気にかけるべき理由

この調査結果で最も興味深いのは、スマートディスプレイの普及と、認知度と所有のギャップである。このマーケットは成長の余地が十分にあり、スマートディスプレイがさらに導入されれば、ユーザーのインターアクションにかなりの変化をもたらすことになるだろう。

 

現在の用途としては、「質問する」ことが最も一般的な使い道だが、スマートスピーカー デバイスからさらに精度の高い回答を得ることができれば、顧客はもっと商品・サービス・旅行関連のリサーチに利用し始めるだろう。反対に、「購入する」という用途は一般的ではない。(15%のユーザーは、月1回はスマートスピーカーを購入に利用していると回答しているが)現時点では、スマートスピーカーは商取引用には充分に最適化されていない。しかし2、3年後には、スマートディスプレイによって、この状況は劇的に変化するはずである。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の3/11公開の記事を翻訳・補足したものです。