北欧諸国の2018年のeコマース市場は、2,302億スウェーデンクローナ(218億7千万ユーロ、約2.75兆円)に達した。北欧諸国のeコマース売上高において最大のシェアを占めたのはスウェーデンで、同国は人口に対するオンライン購入者の割合もトップであった。

 

これはスウェーデンとデンマークの通信運輸業を司る持ち株会社Postnordが発表したeコマース年次報告書によるものである。2018年度のテーマはAIであったが、Postnordはスウェーデンデンマーク、ノルウェー、フィンランドの北欧4か国のeコマースに関する一般的な統計もシェアしている。

 

北欧諸国のオンラインショッピングをする消費者の割合は61%

2018年は月平均で、北欧諸国の消費者の61%がオンラインで商品を購入している。10年前は21%に過ぎなかった。また、北欧のeコマース消費量の15.9%は、北欧以外からの購入だ。

 

月平均の一人当たりのオンライン消費概算額(単位:スウェーデンクローナ)

オンライン購入をする人口割合

 

北欧で人気のオンライン商品

北欧諸国で最も人気の高いオンライン商品をカテゴリー別にみると、衣料品・靴が36%、家電25%、メディア関連25%、美容健康関連22%だった。

北欧諸国の越境EC

北欧諸国の消費者の越境ECに関しては、アメリカ、イギリス、スウェーデン、ドイツ、中国のオンラインショップでの購入がほとんどを占めている。今回の調査によると、デンマークの消費者の14%、ノルウェーの13%、フィンランドの23%は、スウェーデンのeコマースサイトでオンライン購入を行っている。

 

北欧消費者の29%は越境ECにてオンライン購入

フィンランドの消費者の多くは、海外サイトでオンライン購入することを好んでいる。調査実施までの1ヵ月間に、フィンランドの消費者の38%が越境ECにてオンライン購入し、ノルウェーは34%、デンマークは27%、スウェーデンは18%という結果となった。平均すると、北欧諸国の消費者の29%が海外サイトにてオンライン購入を行っていることがわかる。

 

この北欧諸国のeコマース消費額の算出は、「あなたがここ1ヵ月間でオンライン購入に費やした金額はいくらだと思いますか?」という消費者への質問をベースに実施されたもの。Portnordによると「この調査結果は、消費者自身の概算による消費額がベースとなり、その算出方法は年々改善されているため、過去の報告書の数値と比較する際には慎重に行う必要がある」とのこと。

 

※当記事は英国メディア「E-Commerce News Europe」の3/7公開の記事を翻訳・補足したものです。