信憑性や透明性が求められるようになったインフルエンサーマーケティング。それにより、昨年度はマーケティングテクニックが企業にもたらす意義が大幅に変化した。

 

イギリスのマーケティング企業Influencer Intelligenceとその親会社であるEconsultancyが1,173人のマーケターを対象に行った調査によると、デジタルマーケターの60%は、「インフルエンサーマーケティングのあり方が1年で劇的に変化した」と感じており、56%が「この変化の最大の牽引役は若い世代の消費者である」と回答した。

 

上記2社が別途500人の消費者を対象に行った調査によると、61%の消費者は、「信憑性があって魅力的なコンテンツを投稿するインフルエンサーを好む」と回答。

 

また、消費者のインフルエンサーマーケティングがいかに機能しているかという仕組みに対する理解が以前に増して深まり、インフルエンサーを活用する際に成功のカギとなるのは“信憑性”と“透明性”であることは、マーケターの70%近くが確信している。さらに回答者の90%は「ブランドは信憑性と透明性をもっと深刻に考慮する必要がある」と感じているという。

 

マイクロインフルエンサーを起用することが、ブランドにとって依然ベストな選択であることも、この調査でわかった。消費者の61%は、フォロワー数が10万人未満のインフルエンサーのコンテンツに対し「より共感する」と回答。またすべてのマーケターは、自社のブランドとの関連性が高い適切なインフルエンサーと連携することが大切であることを認めている。一方、マーケターの75%は、ブランドはインフルエンサーとの協業を検討する前から、既にそのブランドのファンであったインフルエンサーを採用すべきだと考えている。

 

「2年という短い期間で、インフルエンサーマーケティングは、必ずしも必要ではないが、あれば役に立つソーシャルメディアから、デジタルマーケティングミックスの重要なセグメントに進化を遂げた。今やインフルエンサー主導のキャンペーンに対するマーケターのとるべきアプローチもまた、共に進化していく必要がある」とInfluencer Intelligenceの商品担当部長Megan Falconer-Taylor氏は言う。「この調査結果は、マーケターに対する警鐘である。もしインフルエンサーマーケティングによって望ましいROI(費用対効果)を生み、それを維持し続けたいならば、インフルエンサーを選択する段階からキャンペーン実施に至るまでのあらゆる段階において、信頼と信憑性を確立していく必要があることを証明した」。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の11/15公開の記事を翻訳・補足したものです。