eコマースをリードし、検索広告チャネルとして重要性を増しているAmazonへの広告支出が増えることで、検索広告への支出は2018年第2四半期、前年比で13%増加した。

 

この数字はデジタル広告の管理プラットフォームを提供するMarin Software2018年第2四半期のデジタル広告ベンチマークレポートが示すもの。検索広告出稿費用の増加は、クリック数の増加とクリック単価(CPCs)の上昇と同等の水準で推移した。過去1年間の平均クリック単価は、0.80ドル(0.61ポンド)から0.85ドルに上昇している。

このレポートは、Marine Softwareのクライアントのデータを集計したもので、Marine Softwareのクライアントは有料検索、ソーシャル、モバイル、およびeコマースの広告費用に年間合計で何十億ドルも投資している。このレポートは、過去5四半期にMarine Softwareプラットフォームを利用している広告主の主要な業績指標を測定し、年および四半期毎の動向を調査している。

主要な変化の1つはeコマースであり、Amazonは、eコマースチャネルに広告出稿するMarine Softwareのクライアントのデジタル予算約20%を獲得した。スポンサード・プロダクト広告はAmazonへの出稿費用の79%を占める一方、ヘッドライン広告は残りの21%を占めた。

「GoogleとFacebookが、デジタル広告出稿の最も顕著なチャネルであり続ける一方で、Amazonの広告サービスを試すアーリーアダプターがますます増えている」と指摘するのは、Marine Sftwareのマーケティング担当シニアバイスプレジデント、Wes MacLaggan氏。「Amazonは実質的に、購買プロセスの最も下流の(購入漏斗の下の方、購入に近い)消費者のための強力な検索エンジンだ。私たちは、次四半期、およびその後にも、広告主がこの重要なチャネルであるAmazonでのプレゼンスを高められるよう熱心に取り組んでいる。今は、デジタル広告に関わる上で実にエキサイティングな時期。2018年以降も、マーケティング環境に与えるAmazonの影響について調査することを楽しみにしている」と続けた。

Marine Softwareのソーシャルメディアに関する統計によると、今四半期CPCsが上昇した一方でCTR(クリック率)は減少。これはGDPR(EU一般データ保護規制)と消費者の個人データ侵害に対する意識が高まったことが原因ではあるが、ソーシャルチャネルへのコンシューマー広告出稿を全体的に削減する可能性も秘めている。

ソーシャルチャネルにおけるCPCsは前四半期より3%(平均0.184 ドル)増加し、CPMs(広告表示1000回あたりのコスト)とCTRsがともに2018年第1四半期からわずかに下がって、3.07ドルと1.67%となった。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の7/19公開の記事を翻訳・補足したものです。