報道によると、米国のソフトウェア企業大手Microsoftは、レジで支払いを行う必要がない実店舗でのショッピング体験を提供する技術を開発しており、Amazonのレジ無し食料品店舗と対決する構えを見せているという。

 

ロイター通信によると、関係者筋の話では、Microsoftは、買い物客が買い物かごやカートに入れた商品を識別できるシステムの開発に取り組んでいるとのこと。それはまさに、買い物客が商品棚からどの商品を手に取りどれを棚に戻したかを、センサーやカメラによってリアルタイムで検知できるAmazon Goのシステムに非常に類似している。

 

Amazon Goから引き抜いたコンピュータービジョンのスペシャリストも含まれているMicrosoftの社内チームは、買い物客が手に取った商品を識別するためのカメラをショッピングカートに搭載する技術開発に取り組んでいると言われている。また、レジ無し店舗におけるスマートフォンの活用方法についても研究中とのことだ。

 

Microsoftは、各国の小売業者に開発中のテクノロジーのサンプルを提示しているとも報じられており、さらには、米国最大手スーパーマーケットチェーンWalmartと共同でこの技術を利用する可能性も協議しているという。Microsoftの狙いは、Amazonの自動化店舗が食料雑貨業界を完全に支配する前に、他の小売り業者がAmazonとの差を縮められるよう支援をすることである。Amazonは、まもなくシカゴとサンフランシスコに自動化店舗を2店オープンさせ、今年中にはさらなる店舗展開を計画しているのだ。

 

Microsoftの開発中の技術がどの程度のものなのか、またMicrosoftが独自に提供する自動化店舗のフォーマットがAmazonに対抗するのに十分なものであるかどうかはまだ明らかではない。 はっきりしていることは、この業界がAmazonに遅れをとっているということである。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の6/14公開の記事を翻訳・補足したものです。