米国のディスカウントチェーンTargetは、AR(現実世界にバーチャルの視覚情報を重ねて表示する拡張現実)での「バーチャルメイク体験機能」を導入。これにより、顧客はわざわざ実際に自分の顔に化粧しなくてもメイクアップ用品を試すことができるようになった。

このAR体験ができるTargetの「Beauty Studio」では、リアルタイムなフェイシャルマッピング技術を駆使している。顧客がさまざまな種類のリップカラーやチーク、つけまつげなどをバーチャルに試すことを可能にし、顧客はより手軽に自分に合ったメイク用品を選ぶことができるようになった。

バーチャルメイクアプリ「YouCam Makeup」を開発した台湾のビューティーテック企業Perfect Corp.と共同で開発したこのサービスは、スマートフォンまたはPCのTarget.comサイトにて利用可能。また、現在Targetの実店舗10ヶ所で体験でき、今年中にはさらに導入店舗を増やす計画である。

AR体験に加えて、Targetは美容アドバイスを提供するテキストメッセージサービスも開始した。このサービスは、「BeatyChat」と入力しTarget宛(またはコンタクト番号827492)にメッセージを送信すれば、Targetの専属美容カウンセラーが美容アドバイスを提供してくれるというもの。近い将来には、同社のPCとスマートフォンのサイトでもこの美容アドバイスのチャットサービスを導入する予定である。

 

「化粧品の買い物となると、私たちの顧客は探究心が旺盛である」とTargetの美容担当上級副社長Christina Hennington氏。「より質の高い体験を生み出すために、フィジカルとデジタルを融合させた新たな戦略を導入した。これにより、顧客がそれぞれのニーズにぴったりのメイク用品を見つけるための、より便利な選択肢を提案できるだろう」と語った。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の5/17公開の記事を翻訳・補足したものです。