Amazonでの消費額、Prime会員が1,300ドルに対しEcho所有者は年平均1,700ドルという調査結果

2017年にAmazonにて商品を購入した消費者2,000人を対象に、米国の情報リサーチ機関Consumer Intelligence Research Partners (CIRP)が行った調査によると、Amazonが開発したスマートスピーカー「Amazon Echo」の所有者はAmazonにとってPrime会員以上に貴重な顧客であることがわかった。

CIRPはAmazonの顧客を以下の3つのカテゴリーに分類。

(1)Amazonが開発したAIアシスタント「Alexa」のデバイスを少なくとも1つは所有している顧客
(2)Prime会員
(3)1、2のどちらにも当てはまらないAmazon顧客 (1と2においては相当数の重複があると考えられる)

 

CIRPの推定では、全Amazon顧客の年平均消費額1,000ドルに対し、Prime会員は約1,300ドル。しかしEcho所有者は平均でその額を400ドルをも上回る約1,700ドルの年間消費額だった。

 

Amazon.comにおける年間平均消費額(2017年度第3四半期時点)

Amazonは、バーチャルアシスタント市場においてその独占的な地位を強化し、普及を推進するために、様々なAlexa対応デバイスの価格の引き下げを積極的に行った。Alexa/Echoデバイスは今季のホリデーシーズンの期間中、最も売れたAmazonの電子製品リストのトップを飾っている。

Echo所有者のほとんどは音声による商品購入は行っていないが、Echoを所有することでAmazonへの忠誠心を示している。(そしておそらくその強化にも繋がる。)CIRPの調査結果に基づく推測的な見解では、Amazonは顧客の消費パターンを認識しつつ、彼らの家にEchoデバイスを取り入れてもらえるように購入費を援助したいと考えている可能性があるという。

Amazon Prime会員数はおよそ5千万人から1億人強の間と予測されているが、恐らくその数は1億人に程近いだろう。またEcho所有者とPrime会員はおおむね重複していることは確かだ。

米国の人口調査の最新予測によると、米国の世帯数は約1億2,500万世帯である。バーチャルアシスタントを利用している世帯の多くは、(複数の部屋があることを考えると)2つ以上のデバイスを所有している。したがってバーチャルアシスタントの米国市場では、そのデバイス数は差し詰め2億を超えていると考えられるだろう。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の1/3公開の記事を翻訳・補足したものです。