Cuebiq社によるベンチマークレポートは、9業種における様々なO2O施策の指標を提示した。
2016年第4四半期はデジタルキャンペーンの効果による実店舗への来店が飛躍的に増加した四半期となった。
これは、位置情報分析会社であるCuebiqが発表した「デジタルキャンペーンが誘導した実店舗への来客数に関するベンチマークレポート」によるものである。Cuebiqは、そのレポートで、9業種における日毎の平均来店者数、滞在時間、及びキャンペーンによる来客増加率についての指標を示した。
用いられたデータは、2016年第3四半期から2017年第1四半期の間にCuebiq の顧客から集められたもの。キャンペーンによる増加率は、他プロバイダーも実店舗来客数へのキャンペーン効果を算出するために用いる“コントロール/エクスポーズド”メソッドを使用して算出されている。
店舗訪問を促進する広告の露出効果は、来客数の増加によって測定することができ、広告キャンペーンを見たユーザーグループ(エクスポーズドグループ)と広告キャンペーンを見なかったグループ(コントロールグループ)との2つのユーザーグループを比較することによって決定される。もし、コントロールグループと比較して、エクスポーズドグループからより多くのユーザーが広告主の望む特定店舗を訪れたとしたら、広告キャンペーンに実際に効果があったということだ。反対に、コントロールグループからより多くのユーザーがその店舗を訪れたとしたら、キャンペーンは来客数増加に効果がなかったということになる。
セールや期間限定オファーが提供されることが多く、クリスマスショッピングシーズンでもある第4四半期。消費者がこうした情報に敏感になっている時期なので、この期間の増加率は理にかなっている。
また、Cuebiq社は様々な業種の店舗について、来店時間の長さの平均(滞在時間)と1日で来店者が最も多い時間帯を測定した。
下図において、旅行カテゴリにはホテルと空港が含まれ、金融カテゴリには銀行と保険が含まれる。 エンタテイメントカテゴリには、映画館、スポーツ会場、コンサートが含まれる。 映画、スポーツイベント及びコンサートは、一般的に38分以上開催されるので、エンタテイメントカテゴリにおいての滞在時間は意味をなさない。
凡例:DWELL TIME:滞在時間 TIME OF VISIT:来店時間帯
Cuebiq社は、これらのカテゴリのそれぞれについて日毎の平均来店率も提示する。 下表のパーセンテージ数値は、「平日と週末のそれぞれ日毎に算出した、全米国人口に対する特定の店舗にアクセスする米国人口の割合」を示している。言い換えると、通常の週末には、全米国人口の1.31%が自動車販売店を訪問するということになる。
小売業の終末と騒がれているが、小規模小売店(アパレル、アクセサリー、靴、家電、家庭、おもちゃ)は、測定されたカテゴリの中で最も高い来店率を示す。繰り返しになるが、 これは、平日または週末の特定の日に、特定の種類の店舗に来店した人口の割合である。
最後に、レポートはカテゴリ別にキャンペーン効果範囲を示す。 下図の数値は、店舗来店の増加分布を表している。 下限の数値は平均以下の効果が生じた場合の増加率、上限の数値は「非常に優れた効果」が生じた場合の増加率、中間の数値は平均的な効果が生じた場合の増加率を示す。
このレポートは、様々な特定の業種の企業やマーケティング担当者のために、トラフィック及びキャンペーン効果を評価するためのベンチマーク一式となることを目的としている。また、業界別のケーススタディも多数提供。 詳細なレポートはこちらからアクセス可能だ。(要登録)
※当記事は米国メディア「MARTECH TODAY」の6/12公開の記事を翻訳・補足したものです。