2016年、米国の中古車市場には過去最大となる4,100万台の中古車が新たに流通した。ロイター通信社と市場調査会社Ipsosの調査によると、4,100万台のうち、9%の人(約369万人)が中古車を売ってから、車を購入する予定がないという。これはUber、Lyftなどを利用した通勤に切り替えたことを示唆しており、これはアメリカの人口の1.15%を占めている。更に4,100万人の14%の人がまだ車を買うかどうかを迷っているそうだ。
3.2億人の人口を誇るアメリカは、車の保有率が高く、2.8億台の車を保有。2010年のデータではあるが、アメリカでは家庭単位での車の保有量が世界一というデータまであり、91.1%の家庭が車を持っていた。この数字は2014年、初めて90.9%まで下落した。Uberは2010年に創業したが、2014年までニューヨークやラスベガスなどの大都市ではまだ認知がそれほど高くなかった。
しかし、アメリカは都市部への人口集中化が進んでおり、80%の人が都市部で住み、中部の人口が少ない。また、ニューヨーク、サンフランシスコのような大都市では駐車場が少なく、駐車料金が高いため、Uberは農村部より都市部のほうが必要とされている。そのためここ数年でUberは都市部に徐々に広まってきており、2017年5月時点でUberの運転手は5万人を超えている。
そのほか、結婚年齢の高まりと未婚者の増加が車への需要減少にも影響を与えているといわれている。2015年、アメリカの単身者は4,300万人を超え、人口の34%を占めている。
車の保有量の減少傾向はカーメーカーに影響を与えている。今年5月までで、ゼネラルモーターズ社は前年と比較し100万台も売れ行きが落ちている。フォード・モーターの営業利益も30%減少となっている。
※当記事は中国メディア「電商報」の5/30公開の記事を翻訳・補足したものです。