インドの電子商取引大手Flipkartは、来週から始まるBig10セールで通常の売り上げの5倍を見込んでいる。このBig10セールは、Flipkartの主力セールBig Billion Daysセールとは異なり、Flipkartの営業10周年を記念した5月14日から18日まで実施されるもの。

「これはわが社にとって重要なイベントであり、我々はこのセールの準備に何ヶ月も費やしてきた。このセール期間中の売り上げは、通常の売り上げの約5倍を見込んでいる」と、Flipkart社重役のSmrithi Ravichandran氏はインド通信社最大手Press Trust of Indiaに語っている。

「セール期間中、業務をスムーズに進めるために、物流やラストマイルデリバリーのシステムも拡充させた」と同氏。Flipkartは、そのプラットフォーム上の取引件数は公表していないが、Big10セールでは、ファッション、スマートフォン、電化製品、多機能テレビ、室内装飾などに関する商品を取り扱う予定。

「我々は倉庫の収容能力も充実させている。また、円滑なラストマイルデリバリーを確実に行えるよう、小規模経営店もパートナーに加えた」とRavichandran氏。興味深いことに、Flipkartのセールは、競合Amazon社のセール直後に実施されるという。

Ravichandran氏によると、これは全くの偶然だったようだ。このAmzaonのセールは5月11日に始まり5月14日まで続く。両社とも、さらに多くの売り手と買い手を引き入れるために、各々のインフラやプラットフォームを拡大し、積極的にインド市場へ投資している。

Flipkartは2017年4月、eBayやMicrosoft、中国のインターネットサービス企業Tencentから、14億ドルの資金提供を受けている。一方、Amazonもインド市場に50億ドルの投資を約束した。

 

<参考>

【インド】Flipkart、10億ドル調達で競争力を加速、さらに10億ドルの資金調達へ

【インド】「インドEC業界の第一歩」Amazon社CEOのBezos氏、インドへの投資を約束

 

Googleと米コンサルティング会社AT Kearneyとの共同レポート(Digital Retail 2020)によると、インドのオンライン顧客の数は2015年の5,000万人から3.5倍増え、2020年までには1億7,500万人に達する見込みとのこと。また、同国のオンライン小売売上高は、2020年までに小売全般の総売上高240億ドルの25%を占めると予想されている。

 

※当記事はインドメディア「DNA India」の5/11公開の記事を翻訳・補足したものです。