業界での「圧倒的なリード」を意識するインド大手ECサイトFlipkartにとって「2017年は社運をかけた重要な年になる」と語るのは、同社共同創業者で執行役員のSachin Bansal氏(写真)。先日、上層部の組織再編の発表をしたFlipkart。再編は「業務効率の改善」を目的としている。
今週初めに発表された大規模な再編では、すべての部門を傘下に置き、グループ最高経営責任者(CEO)にBinny Bansal氏を昇格。元カテゴリデザイン部門の責任者であったKalyan Krishnamurthy氏が最高経営責任者に任命された。Sachin Bansal氏は執行役員にとどまっている。
Sachin Bansal氏は、「この再編(リストラ)は、我々の事業計画を実現するための業務能率を改善する。ビジネスの規模は日々拡大しているが、Binny氏はより多くの目的を実現するための重要な役割を果たすだろう」とインドの国際サミットVibrant Gujarat Global Summitにて発言した。
インドのEC市場においてFlipkartは現在、この業界で世界最大級規模のAmazonと熾烈な戦いを強いられている。AmazonはTiger Global、Naspersや Accel Partnersなどの投資会社から30億ドル以上の資金を調達。Flipkartの宿敵ともいえる同社がインド市場での地位強化のために数十億ドルの資金を投入した一方で、Flipkartは今のところ「更なる資金調達は検討していない」と回答した。
Bansal氏によると、Flipkartで特徴的なのはセールの時期。それは結果的にFlipkartの売上を後押しし、勢力を伸ばす要因になってきたようだ。
彼は引き続き「他では経験できないような素晴らしい購買経験」の実現に自信を見せる。デジタル取引が増加し現金取引が減少しつつある昨今、加速する廃貨(古い500ルピー札と1,000ルピー札の廃止)の風潮は、同社にとって「良いことだ」と語った。
※当記事はインドメディア「DNA India」の1/11公開の記事を翻訳・補足したものです。