世界最大規模のECモールを運営するAmazonは、欧州全体に合計1,300もの倉庫を探しているという。近隣に住む顧客への最終配送に先立つラストワンマイルとしての役割を果たすため、同社は大都市近くに位置する小規模の流通施設を探しているようだ。

仮にAmazonがこうした倉庫群をヨーロッパ中に持てば、1時間以内の配送を実現するAmazon Prime Nowサービスがより良くなるだろう。Amazonは現在、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアでプライム会員の申し込みを受け付けている。当サービス会員の40%がAmazonで年間1,000ユーロ以上を費やしており、非会員の8%という数字と比較しても、この会員サービスは大成功を収めていると言えよう。

 

<参考>

【米国】Amazon Prime会員8,000万人に到達。1,040億ドルの収益に

 

イギリス国内賃貸倉庫の25%はAmazon社が賃借

既に物流サービスのための多くの場所を所有しているAmazonだが、更にその範囲を拡大中。イギリスの不動産サービスプロバイダーSavills社の記事によると、昨年2016年にイギリス国内で貸し出された倉庫スペースの4分の1以上を、Amazonが占めていたと言う。

ヨーロッパにおいてAmazonがますます存在感を拡大するためのマーケットになりつつあるイギリス。同社は4月初旬に、Amazonマーケットプレイス上で直接企業に商品を提供し、仲介としても機能するビジネス部門Amazon Businessを立ち上げた。更に、イギリスで独自のファッションレーベルを立ち上げる日も近いと言われている。

 

<参考>

【英国】Amazon Business、イギリスでサービス開始

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の4/21公開の記事を翻訳・補足したものです。