米国政府の統計によると、2016年のEコマース売上高は3,540億ドルにものぼったが、4.5兆ドルを超えるオフラインの売上に比べるとその値はまだまだ小規模。しかし“インターネットの影響を受けたオフラインの売上”は、Eコマースのそれよりもはるかに大きく、計測方法によっては1~2兆ドルの売上にのぼるという報告が発表された。

 

リサーチ会社Forrrester research社の報告では、2016年の小売市場の売上高のうち1兆2,600億ドルはデジタルメディアの影響を受けているという。更に2021年までにはモバイル端末だけでも1兆4,000億ドル規模の影響を及ぼすと推測する。

 

Forrester社:デジタルメディアのオフライン消費に与える影響

Forrester社の調査では、米国政府の調査に比べてその値は低く見積もられている。また、現時点での店頭販売にデジタルが及ぼす影響は、それほど考慮されていない模様だ。

 

商品を購入する際、カテゴリーを問わずほとんどの人がインターネットやモバイル端末で念入りに下調べを行った後、店舗へと足を運ぶ。スマートフォン利用者のうち80〜90%は、店舗にいる間も携帯で調べ物をしている。詳しい調査

 

これに対して、コンサルティング会社Deloitteの以前の報告では、デジタルメディアが56%のオフライン消費に影響を与えているとのこと。2016年のオフライン売上高2.1兆ドルがデジタルメディアに影響を受けていると推測しており、そのうちモバイル端末の影響を受けた消費が1.4兆ドルにのぼるという。

 

Deloitte社:店舗販売でのデジタルメディアの影響

Forrester社とDeloitte社、どちらのデータが正しいか正しくないかに関係なく言えるのは、デジタルメディアのオフライン消費に与える影響は強大だということ。Deloitte社のデータによると、純粋なEコマース売上額に比べ、その値はほぼ一桁違うほどであった。

 

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の2/17公開の記事を翻訳・補足したものです。