現在、中国のオンライライブサイトの数は200を超え、市場規模は90億元(約1,350億円)に達している。浙江省の义乌工商職業技術学院は‘オンラン有名人’という専攻科目を開設し、礼儀、ボディビルディング、パフォーマンスなどの授業を行っている。今年の秋新学期、3,000人の学生のうち、25人がこの授業を受講している。このクラスの中で、1万人以上のファンを持っている学生もいる。そして、期末試験では、各学生は30秒以内で、あらゆるパフォーマンスで自己アピールをすることになっている。
2016年末には、オンラインライブサイトのユーザは3.21億に達するといわれている。映客、斗魚、Qiqiのような有名なライブプラットフォーム上で、ファンはオンライン有名人に仮想のプレゼントを送ることができる。例えば、Qiqiでは、出した金額によって、ファンは違うタグが付けられる。7.5ドル(800円)を出すと、“お金持ち”となり、75万ドル(800万円)を出すと、トップランキングの“神皇”と呼ばれる。
オンライン有名人(網紅(ワンホン))崔云凯(21歳)は深夜ライブの仕事を4時間連続し、“大崔(ダーツィ)”というネックネームでファンに挨拶する。
中国のポップミュージックを歌い、バラ、ハート、拍手などの絵文字がスクリーンの中で流れている。5束バラは13.4元(200円)に相当する。通常、ライブプラットフォームはこの中から50%の歩合をもらい、残りは網紅とマネジャーに行く。崔云凯の収入は毎月4万元(70万円)、河南省の一人当たりの平均月収の10倍となっている。わずか数ヵ月の間で、5,000人の“崔軍”と名乗るファンを魅了した。8月、Qiqiでの7万人の網紅の中で15位となっている。毎晩1,800人のファンを楽しましている。
オンラインライブは大手会社も注目している。今年8月、斗魚はTencentから2.26億ドル(200億円)の投資を受けた。さらに、中国で一番の高所得者、王健林の子息、中国の有名複合企業大連万達グループの取締役会メンバーでもある王思聪は去年ライブアプリケーション熊猫TVを設立した。アリババ傘下のYoukuは2014年オンラインライブサイトを立ち上げた。さらに、ゲームライブのサイト火猫TVにも投資した。中国大手スマートフォン会社小米は去年、小米ライブを設立した。
そんな中、今月、中国国家放送映画テレビ総局は新たな規制を行うことを発表した。網紅はオンラインキャスターとしての資格を持つ必要があり、生放送の内容についても悪影響を及ぼすものを禁止している内容となっている。