ECをオンラインで学ぶ

 

商品の売買をオンラインで完結するECサイトは、IT技術をフル活用して運営を行っているような先入観を持たれていることが多い。しかし実際には非常に泥臭い業務に追われていて、ECの担当者もそれほどITのリテラシーが高くないケースが多いのが実情だ。

そのようなEC事業者や支援事業者向けに、ECサイトの運営ノウハウを教える講座やセミナー、資格制度などさまざまな教育サービスが存在する。そんな中、最近増えてきたのがオンラインで完結する講座だ。今回は、schoo(スクー)、ECキャンパス、マナビトオンラインの3つのサービスを見ていく。

 

ECをオンラインで学ぶ - schoo(スクー)、ECキャンパス、マナビトオンラインがEC事業者へ提供する恩恵

 

<参考>

厳選3選!eコマースを学びたい時に役立つ資格・検定を徹底比較

 

 

schoo(スクー)

 

2011年12月に公開された“schoo WEB-campus”は、さまざまな分野のスペシャリストの講義を無料(生放送時)で受講できる実名制の“オンライン動画学習サービス”だ。

 

 

ユーザーの7割近くは20代後半〜30代のビジネスマンだが、それ以外にも地方の大学生や30代後半の主婦が受講するなど、幅広い層から支持を集めている。講師の話を受けてユーザー同士がチャット形式で意見を交わす仕組みが特徴の同サービスでは、週に15本前後の授業を放送。その内容は、ビジネススキルからWEBデザイン、一般教養までと実に幅広い。中には、“恋愛戦略から学ぶコンテンツマーケティング”、“イマドキの大学生は何に悩んでいるか?”という講座もあり、いかにその内容がバラエティに富んでいるかということが分かるだろう。

最近では、生放送を見逃した人向けに放送後24時間を目安に公開する録画配信サービスを行うほか、月額525円の会員費を支払えばさまざまな特典を利用することが可能となっている。さらに今年1月には、スマホからも授業を受講できるアプリ“スクー生放送”をリリース。Ustreamでの生放送授業の視聴や、SNS経由で講師に質問できるインタラクティブ性はそのままに、PC版よりもシンプルな操作性を実現した。

また、自分の気になる授業を「受けたい!」ボタンで登録・管理したり、毎月40コマ以上追加される新しい授業のお知らせを通知してもらうなど、アプリならではの機能も充実。会員数は2014年1月時点で約5万人、授業1コマに対して1,000人が参加しているschooだが、今後は100万会員の達成を目指し、Ustreamを介さずに生放送授業を配信する独自システムも開発していくという。伸びが期待できる注目のサービスだ。

 

 

ECキャンパス

 

一方、ネットショップオーナーにターゲットを絞ったオンライン講座が“ECキャンパス”だ。

 

 

2013年7月にサービスを開始したECキャンパスは、中小のネットショップオーナーが持つ悩みを解決し、より良いショップ運営をするためのさまざまなノウハウを生配信で修得することができる。その内容は、バナー作成講座やプロカメラマンによる商品撮影のコツ、ネットショップ運営におけるクラウドソーシングの活用法など、どれも実践に役立ちそうなコンテンツばかり。生放送は無料で視聴でき、月額990円の受講料を支払うと過去コンテンツも見放題となる。さらに“月商ゼロ円のショップは全額免除”、“チャットに書き込むと支払いポイントが貯まる奨学ポイント制度”など、ユニークな機能も用意されている。受講方法は指定ページへアクセスしてログインするだけで、生放送を見逃しても録画やアーカイブを後日閲覧することができる。

 

 

マナビトオンライン

 

デジタルマーケティングのオンライン講座として2013年7月にスタートしたのが“マナビトオンライン”だ。

 

 

マナビトオンラインでは、Eメールマーケティングのコンサルティング事業を展開するディレクタスの岡本泰治氏の講座を皮切りに、これまで50本以上の動画講座を提供してきた。“SEO基礎講座”、“コンテンツマーケティング講座”、“WEB広告基礎講座”、“コミュニケーションプランニング講座”、“データ分析入門講座”といった講座が週に1〜2回のペースで配信され、各講座は1,980円からの受講となるが、中には無料のコンテンツも用意されている。有料ということもあって若干ハードルが高めのサービスだが、1つ1つのコンテンツがしっかりと作りこまれており、法人企業から絶大な指示を得ているメディアだ。各講座は5分程のチャプターに分かれており、移動時間などの短い時間を活用して学べるのも嬉しい。

 

 

EC事業者はこの恩恵を活かすことが出来るのか

 

EC関連のセミナーは盛んに開催されているものの、主な開催地は都内か阪神エリアと地域が限定的。地方に多く散らばるEC事業者にとっては、これらのオンライン講座は非常に有益な仕組みである。また時間を問わず空き時間に見ることが出来るため非常に手軽だ。まさに多忙なEC事業者のワークスタイルに適したサービスといえる。

しかし一方でITに対して苦手意識の多いEC事業者にとって集合形式でのセミナーや講座は、生の講師の声を対面で聞くことが出来るため、そこに意義を見出しているケースも多い。そして根本的な課題としてそもそもこのようなセミナーに興味を持って参加しようとするEC担当者がそれほど多くないという現実もある。

非常に有益な取り組みを行うこれらのサービスは、本来であればもっと多くのEC事業者に声を届けたいところ。そのためにはどれだけ多くのEC事業者にそのメリットと効果を感じてもらうことが出来るかが鍵となるだろう。オンラインでの講座を体験し、講師の声に真剣に耳を傾け、ECサイトの運営を改善していくことが出来るショップが増える良い流れを作ることが出来るのか。オンライン講座の今後の展開に注目したい。

 

 

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