ORENDを運営するステップ・アラウンド株式会社は、全国のネットショッピング利用者を対象に、オンライン購入時の決済手段に関する実態の調査を行った。
調査結果

ネットショッピング全体で最も多く利用されているのは、「クレジットカード・デビットカード」で、全体の約7割を占めており、オンライン決済の中心的な手段となっている。次いで利用が多いのは「ID決済(PayPay、楽天ペイ、Amazon Payなど)」で、11%となっており、スマートフォンの普及に伴い、アプリを通じた決済手段として広がっていった。また、「コンビニ払い」や、「キャリア決済」も一定数の利用があり、手軽さや現金感覚の支払いを重視する層に支持されている。全体として、クレジットカードがまだまだ主流でありつつも、ID決済などの新しいキャッシュレス手段が補完的に使われていることが分かった。

よく使う決済手段をネットショッピングの支出金額別に見ていくと、「3万円〜10万円未満」の層ではクレジットカード利用が8割近くを占めていたことから、高額な買い物では信頼性やポイント還元を重視する人が多いと考えられる。一方、「3,000円〜9,999円」の少額利用層では、ID決済やコンビニ払いの利用がやや多く見られた。これは、スマートフォンで手早く支払えることや、少額でも使いやすい点が評価されていることがうかがえる。このように、1か月あたりの支出金額によって、信頼性や還元率を重視するクレジットカード決済と、手軽さやスピードを重視するID決済・コンビニ払いが使い分けられていることが判明した。

よく使う決済手段をネットショッピングの利用頻度別でみていくと、週1回以上利用する層では約8割がクレジットカードを使用しており、利用頻度が高い層ほどクレジットカード決済が定着してる傾向がうかがえた。その一方で、ほとんど利用しない層ではクレジットカードは約5割にとどまり、コンビニ払いや代金引換など現金系決済が多く使われていた。この結果の背景として、たまにしか使わない人には「オンラインでのカード情報入力に抵抗がある」「登録が面倒」といった心理があると推測される。
まとめ
クレジットカードが全体の約7割で依然として主流であった反面、ID決済が1割を占め新たなキャッシュレス手段として定着しつつあることがわかった。また、高額・高頻度の利用者ほどクレジットカード依存度が高い一方、少額利用者やたまにしか使わない人は多様な決済手段を使い分けていたことも明らかとなった。EC事業者にとっては、既存顧客へのクレジットカード決済の使いやすさ向上と、新規・たまにしか使わない顧客向けの多様な決済手段の提供が今後も重要となるだろう。
ORENDについて
OREND(オレンド)は、「新しいお店のつくり方」をテーマに、店舗経営に役立つ情報を発信しているメディア。キャッシュレス決済端末やPOSシステム、予約システム、ネットショップ、ECコンサルサービスなど、お店の運営に欠かせないツールやサービスの選び方を、わかりやすく解説している。また、利用者の「どのシステムを選べばいいかわからない」「導入したらどんなメリットがあるの?」といった疑問にも答えながら、実際の導入事例や最新のトレンドも交えて、お店づくりをサポートしている。