株式会社PRIZMAは、企業のカスタマーサポート担当者、AIチャットボットのオペレーターを対象に「AIチャットボットの導入実態と顧客満足度に関する調査」を実施した。
調査結果
「貴社ではAIチャットボットを導入していますか?」と質問したところ、最多は、「現在導入を検討中」で42.3%となっており、「導入済み」と回答した人も4割弱いた。一方で、「導入予定はない」と回答したのはわずか2割程度で、多くの企業が導入済み、または検討段階にあることが明らかになった。
導入を検討したきっかけとしては、「業務効率を向上させたい」の57.3%が最多で、「人件費を削減したい」が48.0%、「顧客満足度を向上させたい」の35.0%といった理由が続いた。また、「DX推進の一環として(30.8%)」という回答も一定数見られ、単なる業務改善を超えて、全社的なデジタル化の文脈で導入が進んでいるケースもあるようだった。
「AIチャットボットで最も多く対応しているお問い合わせの種類は何ですか?」と尋ねたところ、1位は「よくある質問(営業時間・料金・サービス内容など)」が53.2%と最多で、2位は「商品・サービスのトラブル対応」で48.4%、3位は「購入や契約に関する案内」で39.9%という結果だった。このことから、パターン化しやすい問い合わせを中心に、AIが既に顧客対応の一部を担っている実態が分かった。その反面、細かな配慮が必要な「クレームや苦情対応」は1割程度と少数だった。
「AIチャットボットの導入または運用で直面している(または懸念している)課題を教えてください」との質問に対し、「初期導入コストの高さ(43.6%)」と回答した方が最も多く、次いで「維持・運用コストの継続的な負担(38.0%)」だった。その他にも、精度への不安や既存システムとの連携の難しさといった技術的なハードルも導入を進めるうえでの懸念材料となっており、これらの課題をどうクリアするかが、今後の普及拡大において重要だといえそうだ。
AIチャットボット導入を決める際の重視する要素について質問すると、「回答精度・学習機能(自然な受け答えができるか)」の39.0%が最も多く挙げられ、次いで「運用コスト(維持費用がかからない)」の37.0%、「初期導入コスト(導入費用の安さ)」が33.0%となっていた。この結果から、技術的な面と運用コスト面の両方を重視する企業が多く、今後さらにコスパの良さがAIチャットボットに期待される様子がうかがえた。
株式会社PRIZMAについて
株式会社PRIZMAはリサーチから、プランニング、PRまですべての機能を兼ね備えた、一気通貫型でPRサービスを提供している。また、「リサーチ&企画力、コンテンツ力、メディアリレーション」の3つの要素を組み合わせることで、PRの新たな地平を生み出している。