アルテナ株式会社は、生成AIで作成した画像を用いた広告は、広告を見る消費者にとってどのような影響があるのかを把握すべく、「生成AI画像を用いた広告における認識」についてインターネット調査を実施した。
調査結果
AIが作成した広告を「見たことがある」か尋ねたところ、あると回答した人は合算で38.71%、一方「見たことがない」と回答した人は合計で25.06%という結果で、見たことがあると認識している人の割合の方がやや高かった。AI広告を「見た場所」として多かったのは、ソーシャルメディアで、次いでウェブサイト、動画プラットフォームが続いた。また、「見たかもしれないが、確信が持てない」と回答した人は36.23%と最も高い割合を示しており、AIが作成した広告と従来の広告との区別が難しい可能性が考えられる。
「商品を購入する際、AIが作成した広告だと知ったらあなたの決定にどの程度影響しているか」と質問すると、54.02%と半数以上が「まったく影響がない」と回答していた。その一方で「やや躊躇する」と回答したのは36.21%、「購入をやめる」と回答した人も約10%いた。この結果から、多くの消費者がAI広告を中立的に捉えている一方で、約45%の消費者がAI広告に対して何らかの懸念を抱いていることがわかった。そのため、AI広告の透明性と信頼性向上が今後の課題となる可能性がありそうだ。
「あなたが見ている広告がAIによって作られたものだと知ったら、その広告や商品に対する印象は変わりますか?」との問いに対し、最も多かったのは「変わらない」で56.61%だったものの、次いで「やや不安に感じる」26.44%、「やや興味を持つ」が6.90%だった。変わらない、ポジティブに考えられる人がいる一方、不安に感じる人々が一定数存在していることが明らかとなった。
「AI生成画像を用いたWEB広告に対してポジティブ/ネガティブな印象を持つ理由は何ですか?」と尋ねると、1位は「実在の商品やサービスとのギャップ」で28.73%、2位は「人間味の有無」で27.00%、3位は「新鮮さ」で15.77%、4位は「創造性と魅力」で14.69%、5位は「プライバシーへの配慮」で12.10%という結果だった。消費者はAI広告に対し、現実との整合性や人間的要素を重視しつつ、新規性や創造性、プライバシーにも注目しているようだった。
まとめ
生成AIが作成した画像を用いた広告が、消費者とってどのような影響があるのかを調査した。制作者がAIだろうと購入には影響しないと回答した人が、過半数を占めていたことから制作のプロセスはあまり関係なく、それよりも「実物と相違がないか」「正しい情報なのか」「不快なものでないか」などアウトプットの品質が重視されていることが分かった。