【インフォグラフィックス】世界各国で最も利用されているSNSとその利用状況

 

若年層を中心に広まり、ネットワークコミュニケーションツールとして世代を問わず定着したSNS。個人間のコミュニケーションだけでなく事業者のビジネスでも活用され、今やSNSを用いたマーケティングは欠かせないものだ。日本ではInstagram、Facebook、Twitterなどが有名だが、SNSの定義は「Web上で社会的なコミュニケーションを構築できるサービス」であるため、LINEやYouTubeなどもSNSの一種として数えることができる。そこで今回は、世界各国で実際にどのようなSNSが利用されているのかを調べ、データをインフォグラフィックス形式で取り纏めた。

 

 

対象・ソース

 

今回のインフォグラフィックスの対象国はG20加盟の19ヵ国・地域とスペイン・台湾を加えた計21ヶ国・地域を対象としている。

最も使われているSNSプラットフォームのデータは、DATAREPORTALの2021年のソーシャルメディアに関するデータを利用している。本記事ではこのデータをメインとして扱う。

SNSダウンロード数ランキングのデータは、日本経済新聞の2018~2020年のSNSダウンロード数総計のデータを利用している。

SNS月間アクティブユーザー数のデータは、DATAREPORTALの2021年のグローバルソーシャルメディア統計のデータを利用している。

 

 

インフォグラフィックスダウンロード

 

世界各国で最も利用されているSNSとその利用状況

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世界各国で最も利用されているSNS

 

YouTube

国内でもトップのオンライン動画共有プラットフォームYouTubeが、世界で最も活用されているSNSであった。対象21ヵ国・地域のうち18ヶ国で1位にランクイン、中国を除く2ヶ国でトップ3にランクインしており、ほぼ独占状態といえる。ブラウザ上で利用できるためダウンロード数ランキングには入っていないが、月間アクティブユーザー数では2位にランクインしている。

 

Facebook

YouTubeに次いで利用されているのが、2021年10月に社名をメタ・プラットフォームズに変更したFacebookである。北米やヨーロッパを中心に14ヶ国で広くランクインしているが、Facebookが1位にランクインしている国はない。SNSダウンロード数ランキングでは2位、月間アクティブユーザー数では1位にランクインしているが、YouTubeにはやや及ばない印象だ。

 

WhatsApp

Facebookに次いで利用されているのが、同じくメタ・プラットフォームズの提供するWhatsAppである。国内ではあまり普及していないが、対象21ヵ国・地域のうち2ヶ国で1位にランクイン、11ヶ国でトップ3にランクインした。シェアではFacebookに大きく引き離されているが、SNSダウンロード数ランキングと月間アクティブユーザー数では世界3位となっている。

 

その他

国内では普及している印象のあるInstagramだが、世界的に見ると5ヶ国でのランクインに留まり、シェア、ダウンロード数、月間アクティブユーザー数ともに4位となった。Facebook Messengerは3ヶ国でランクインしており、ダウンロード数と月間アクティブユーザー数も5位。以降については、複数の国・地域でのランクイン自体が稀という状況だ。また、TikTokはダウンロード数こそ1位だが月間アクティブユーザー数は7位で、シェアにいたってはランクインなしという結果になった。

中国はグレート・ファイアウォールで他国のSNS利用が制限されているためトップ3が独自のSNSで独占されており、一部のサービスは日本でも提供されているものの、他国も含めてそれらのSNSがランクインすることはなかった。しかし、中国シェア1位のWeChatが月間アクティブユーザー数で世界6位、同じくシェア2位のSina Weiboが月間アクティブユーザー数で世界10位にランクインするなど、SNSにおいても巨大市場を感じさせる結果となっている。

 

 

世界各国でのSNS利用状況

 

ユーザー数と利用率の傾向

SNSユーザー数は中国の9億3,080万人が飛び抜けて多く、次いでアメリカの2億4,000万人、インドネシアの1億7,000万人となる。同様にSNS利用率は中国が64.6%、アメリカが72.3%、インドネシアが61.8%となっており、ECにおいても成長のさなかにある中国やインドネシアは、今後もSNSのさらなる普及が見込めそうだ。韓国はユーザー数4,579万人に対して利用率が89.3%と非常に高く、ネットワークコミュニケーションが日常に浸透していることがうかがえる。また、日本でのSNSユーザー数は9,380万人、利用率は73.3%であり、北米やヨーロッパ諸国など主要国におけるSNS利用率は70~80%前後であるため、おおむね平均的な範囲に収まっているといえる。

 

月間利用時間の傾向

月間利用時間が長い傾向にある代表的なSNSは、8ヶ国で20時間以上利用されているYouTubeだ。10~20分以上の長い動画や1時間以上のYouTube Liveも多く、テレビのようなイメージで動画を流したままにするユーザーもいるため、SNSの中では利用時間が長くなりやすい。次いでWhatsAppも月間利用時間が長い傾向にあり、5ヶ国で20時間以上利用されている。これは、WhatsAppが日本でいうLINEに相当するメッセージツールであり、日常だけでなくビジネスシーンにおいても活用されているためだろう。なお、日本でのLINEの月間利用時間は8.9時間である。国ごとに見た場合、インドネシアの月間利用時間が全体的に長く、モバイルやSNSが日常で積極的に活用されていることがわかる。

 

サービス形態の傾向

世界的に見るとYouTube、Facebook、WhatsAppが3大SNSといえるが、それらに混じってその国特有のSNSが上位にランクインするケースがあった。ロシアのVKontakte、韓国のKakaoTalk、そして日本のLINEがこれに相当する。ロシアのVKontakteは動画の投稿や視聴に長けたFacebookのようなSNSで、Facebookの代わりにランクインしているものとみられる。韓国のKakaoTalkと日本のLINEはいずれもメッセージツールであり、3大SNSの中ではWhatsAppがこれに該当する。一言でSNSといってもその形態はYouTubeのような動画系、Facebookのような日記・交流系、WhatsAppやLINEのようなメッセンジャー系、Instagramのような写真系など様々だ。サービス名や好まれる形態こそ差があるものの、国ごとに見た場合、中国も含めてこれらの形態からひとつずつが選ばれバランスよくランクインしていることがわかる。

 

その他

Facebookを提供するメタ・プラットフォームズは他にもFacebook Messenger、Instagram、WhatsAppなど多くのSNSを展開しているが、これはFacebookが伸び悩み、日記・交流系以外のSNSにも力を入れるようになった結果と思われる。世界的に見ても動画系SNSであるYouTubeのシェアが圧倒的だが、2位・3位をメタ・プラットフォームズのサービスが占めている国が非常に多く、まるで外掘を埋めているかのような印象だ。メタ・プラットフォームズの提供するSNSが1位にランクインしている国は現状ドイツと南アフリカのみだが、同社はVRやARをネットワークコミュニケーションで活用するメタバースを目標に据えていることもあり、SNSにおける今後の展開や拡大が期待される。

 

 

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