株式会社ジャストシステムが運営する、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp」が、全国の17歳から69歳の男女1,100名を対象に毎月1回実施している『Eコマース&アプリコマース月次定点調査』の2019年1月度から12月度までの調査データをまとめて分析し直し、その内容を『Eコマース&アプリコマース月次定点調査2019年総集編【トレンドトピック版】』として発表した。その一部を紹介する。
まず、サブスクリプション(定期購入)型ECの利用状況を見ていく。
サブスクリプション(定期購入)型ECサービスとは、月々一定の金額を支払うことで、決まった商品や店舗側でセレクトした商品を毎月自動的に届けてくれるサービスである。
10代の46.2%、20代の47%が「サブスクリプション(定期購入)型ECサービスは利用したことがない」と答えた。よって、10代、20代の5割以上に、サブスクリプション型ECの利用経験があることがわかる。
次に、ライブコマースの利用状況を見ていく。
ライブコマースとは、販売者が商品の説明をライブ動画で行い、視聴者はその場で商品を購入できるサービスである。
ライブコマースを「知っていて、視聴したことがある」人は16.6%となり、まだ浸透していない状態がわかるが、その動画視聴経験者のうち半数が、商品を購入していたことがわかった。また、「視聴したが、特にアクションは起こしていない」人は11.3%となり、ライブコマース視聴後は効果的な行動を起こしているといえる。
次に、InstagramのShop Nowの利用状況を見ていく。
Shop Nowとは、タイムライン上の静止画、動画、ストーリーズなどの投稿から商品を購入することができる機能である。
InstagramのShop Nowを「使って商品を購入したことがある」人は10.3%で、「知っているが商品を購入したことはない」人は22.7%となった。認知率は33%、商品を購入した経験がある人は約1割にとどまった。
最後に、EC利用者の声を見ていく。
ECの翌日(即日)配送が必要な人は約4割だった。購入額が多いほど「必要不可欠である」人は多いことがわかった。
また、送料値上げを許容できる人は約7割だった。
EC利用したことがある人のうち、約半数の人がECで「商品を探し疲れて、購入を諦めたことがある」と答えた。
今回の調査結果は2019年のデータであるが、新型コロナウイルスの影響により、さらにECを利用する人が増え続けている現在、ユーザーにとって商品を探しやすい環境づくりなど、ますます顧客目線のマーケティングが必要になるだろう。
<参考>