株式会社ジャストシステムは、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp」で、ネットリサーチサービス「Fastask」を利用し17歳~69歳の男女1,100名を対象に行った「Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年12月度)」の結果を発表した。

 

今回の調査で、スマートフォンからECを利用する人のうち、購入意向があったにも関わらず、ECサイトまたはECアプリの応答速度が遅く、タップしても反応しない、ページが遷移しないといった理由から離脱したことが「頻繁にある」人は13.4%、「ときどきある」人は44.1%となった。経験がある人の割合を年代別に見てみると、10代は59.0%、20代は67.0%、30代は64.5%、40代は58.5%、50代は44.3%、60代は37.0%となっており、20代と30代の6割以上に、応答速度の遅さを理由に離脱した経験があることがわかった。

 

では、どの程度アプリの反応が遅いと購入に至らなくなってしまうのか。

スマートフォンからのEC利用時、ECサイトやECアプリの応答速度の遅さが原因で離脱した経験がある人に、離脱したときの平均的な時間を聞いたところ、「1秒未満」と回答した人は2.9%、「1~2秒未満」の人は6.1%、「2~3秒未満」の人は9.0%、「3~5秒未満」の人は18.4%となった。ECサイトやECアプリが反応しなくなってから5秒未満であっても、36.4%もの人が離脱していることがわかった。更に、「5~7秒未満」は10.6%となっており、これも足すと47.0%で、7秒に至るまでに約半数が離脱していた。

 

また、スマートフォンからのEC利用時、ECサイトやECアプリの応答速度の遅さが原因で離脱した経験がある人のうち、その後、ECサイトやECアプリに再訪して買いたかった商品を購入した経験が「頻繁にある」人は19.2%、「ときどきある」人は63.3%で合計すると、82.5%にのぼった。「頻繁にある」と答えた人の割合を年代別に見てみると、10代が42.3%、20代が32.8%、30代が10.0%、40代が12.5%、50代が3.7%、60代が5.9%で、10代は、4割以上だった。

 

トータルしてみると、7秒以上サイトやアプリが反応しなかった場合、離脱しているが、その後再訪し買おうとしていた商品を購入しているのが10代で4割、20代で3割という結果に。しかし、30代、40代が1割でそれ以外の年代は1割も満たなかった。

年代が上がれば上がるほど再訪問率は低くなり、アプリの応答が遅いことで売上に大きく響くだろう。