2017年2月16日午前、米大手インターネット関連会社Googleは、AIの音声アシスタントGoogle Assistantを利用した音声認識アシスタントスピーカー“Google Home”で、買い物が可能になったと発表。既にAmazon社には類似機能を持つサービス“Alexa”がある。
このプラットフォームで既にサービスを開始している企業は、「メンバー制スーパーCostcoや高級スーパーWhole Foods Market、薬局のWalgreens、ペットショップPetSmart、家具屋Bed bath & Beyond他、50を超える地元、または全国規模の小売業社」との事。
ショッピングを始めるには、Google Homeのアプリ上に住所と支払い手段の登録が必要だ。
筆者もこのサービスを娘の家で試したが、残念ながらこの初期設定が(少なくとも私には)少々難しく感じた。既にGoogleアカウントに支払い情報を登録している人にとっては簡単なのかもしれない。
Google社はサービスの利用拡大のため、4月の終わりまで即日配送サービスGoogle Expressの配送料と会員料金を免除。ちなみに配送料は一回4.99ドル、会員料金は95ドルの年会費だ。同社は今後更に複数の新機能と第三企業のアプリやサービスの追加も行うと言う。
最も注目すべき点は、このサービスが消費者の行動にどのような影響を与えるかということだ。バーチャルアシスタントを通して支払いができ、電話も可能となれば、そこから派生する色々なシナリオが想定される。いくつかの調査によると、Amazon社のEcho利用者は既にAlexaを使って買い物を済ませているという。
恐らく音声アシスタントを使ったショッピングは、購入頻度の高い食料品を含む日用品などに利用されるだろう。最終的には携帯電話やPCで(商品リストやメニューの)検索を行い、注文は音声で行うようになっていくと予想される。
商品検索やショッピングに関しての深い経験と知識を有し、既に多くの人々のクレジットカード情報を所有するAmazon社は、音声ショッピングに関して言えばGoogle社よりも確実に先を行っている。もちろんGoogle社にも既に何百万ものクレジットカード情報登録がされているが、私の経験からすると支払い設定に関しては、宣伝されているほど単純ではなかった。
Andoroid Pixel携帯電話上でGoogle Assistantに「ペーパータオルの注文」を依頼すると、検索結果にAmazon社のサイトを拾ってくるのは皮肉な事である。
※当記事は米国メディア「Marketing Land」の2/16公開の記事を翻訳・補足したものです。