欧州最大の家電量販小売MediaMarktが運営するマーケットプレイスは7月末時点において、1,060社のアクティブな外部セラーを擁している。MediaMarktとグループ企業のSaturnを所有するるドイツの家電量販大手Ceconomyは、第3四半期の決算報告で述べたように、マーケットプレイスの売上の「大幅な増加」を歓迎している。

さまざまな試行段階を経て、MediaMarktは約2年前にドイツで外部セラーに門戸を開いた。そして、これにオーストリアとスペインが続いた。


マーケットプレイスの売上が121%増加

同報告書によると、これら3か国における前四半期のマーケットプレイスの売上高は、前年同期比121%増であったという。現在、各国のサイトでは約120万種類のパートナー製品が販売されている。

同マーケットプレイスは、MediaMarktSaturn(ドイツの家電小売り大手)の商品ラインアップをカバーしており、顧客に幅広い選択肢を提供している。「マーケットプレイスは、社内で在庫を抱える必要がないため、関連コストを回避できる。これは、会社にとって重要な収入源である」と、Ceconomyは述べる。

「マーケットプレイスは重要な収入源である」


オンライン販売の減少

前四半期、Ceconomyのオンライン売上は1%減少し、9億4,700万ユーロとなった。これにより、オンライン売上のシェアは1年間で22.9%から20.4%に減少した。しかしながら、注文した商品を店舗で受け取ることを選択するオンライン買い物客が増加しているため、オンライン販売の利益率は上昇傾向にある。Ceconomyによると、店舗での受け取り率は38%から41%に上昇しているという。


マーケットプレイスの目標

同マーケットプレイスは、Ceconomyのオンライン市場における地位回復に役立つと期待されている。四半期報告書に示されているように、直近の2021/22会計年度通期における同社のマーケットプレイスの取引高は、6,500万ユーロに達した。それ以来、プラットフォームの収益は大幅な伸びを示している。また、同報告書には、「2025/26会計年度までに、マーケットプレイスの流通総額が7億5,000万ユーロに達する見込み」との収益目標も掲げられている。

次に進出するのはオランダとイタリア

Ceconomyは、MediaMarktのマーケットプレイスをオランダとイタリアでローンチする予定であると発表したが、具体的な日程は明らかにされていない。

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の8/15公開の記事を翻訳・補足したものです。