2016年のイギリスのEC市場規模は2015年から17.8%拡大し、1,740億ユーロに達した。この成長率は2013年と同水準で、過去3年間では最大である。インターネットユーザーの82%が1年以内にオンラインショッピングを利用したという。
2016年のイギリスEC市場の成長率は過去3年で最大の17.8%
イギリスのEcommerce Foundationが発表したUnited Kingdom B2C E-commerce Report 2016によると、オンラインショッピングを利用するイギリス人は5,700万人に到達。オンラインでの商品・サービスの販売総額は17.8%増加し、現在の市場規模は1,740億ユーロ(約22.7兆円)となっている。
イギリスにおけるEC市場の成長率は14.6%(2014年)、10.9%(2015年)だったことを考えると、2016年の成長率である17.8%は顕著な伸びだと言えるだろう。Ecommerce Foundationは、2017年の成長率は13.4%程度と予測しており、市場規模は約1,970億ユーロ(約25.8兆円)になるとしている。
デパートのEC売上が好調
セクター別のオンライン販売総額の伸びとしては、デパートの売上が約20%も上昇。食品(14.1%)や家庭用品(11.8%)を大きく上回った。
書籍のEC売上も好調で、イギリスでは57%の消費者がオンラインでのみ書籍を購入しているという。電子機器や家庭用機器、アパレルなどもオンラインで購入されることが多いカテゴリーとなっている。また、22%のユーザーは毎日または非常に頻繁にオンラインで食品を購入すると回答している。
15%の企業がオンライン販売を展開
この調査では、消費者の行動分析だけではなく、ビジネスに関するデータも分析。例えば、2016年には10人以上の正社員をもつ企業の15%がB2CのEC販売を展開していることが明らかとなっている。
2016年に過去3年では最大となる17.8%の成長率を記録したイギリスEC市場。2017年の成長率は13.4%と予測されているが、書籍や電子機器、家庭用機器、アパレルなどのオンラインでの購入率が高いカテゴリーでは、さらなる市場の拡大が期待できるだろう。
<参考>
【欧州】EC市場規模は今年2017年に14%増の約77兆円に達する見込み
【世界】世界のEC市場規模は約2,775兆円、中国のB2C市場規模は国別でトップ
※当記事は欧州メディア「Eccomerce News Europe」の8/7公開の記事を翻訳・補足したものです。