「FT1000:急成長した欧州企業ランキング(FT1000)」のうち、95社がeコマース企業である。これらの大半は、安全カミソリを販売するWLDOHOや食料品小売業のKoRoのようなドイツのeコマース企業だ。また、イタリア(24社)やフランス(12社)の企業も多数ランクインしている。

 

FT1000は、欧州で最も急速に成長している企業の年次ランキングである。2023年2月28日に英国の経済紙Financial Timesとドイツの市場および消費者データの大手プロバイダであるStatistaFT1000の第7版を発表したばかりだ。このランキングは2018年から2021年の収益成長率に基づいている。

 

ドイツ、フランス、イタリアの企業が多数ランクイン

このランキングリストには95社のeコマース企業が含まれている。急成長しているeコマース企業の多数をドイツが占めており、その数は41社に上る。これには、安全カミソリブランドのWLDOHO(56位)や食料品小売業のKoRo(70位)が含まれる。

 

「このランキングには、95社のeコマース企業が含まれる」

 

イタリアは24社がランクインし、フランスの12社、英国の7社、オランダの4社と続いている。ポーランド、スペイン、リトアニア、チェコ共和国もそれぞれ最大3社でランクインしている。

 

eコマース企業のトップ5

ランクインしたeコマース企業数はドイツが最も多いが、トップ5のランクイン数ではオランダが首位に立っている。トップ5には、英国のマーケットプレイスであるOnbuyを先頭に、オランダの返品サービスReturninsta、イタリアのファッション小売業者Baroniがランクインしている。

 

ランクインしているeコマース企業トップ5

1. Onbuy、マーケットプレイス、英国、25位

2. Returninsta、返品サービス、オランダ、29位

3. Stoov Heating Cushions、温熱クッション販売、オランダ、36位

4. Baroni、ファッション小売業者、イタリア、40位

5. Matt Sleeps、寝具販売、オランダ、41位

 

新型コロナウイルスによるパンデミックのランキングへの影響

このランキングは2018年から2021年の収益成長率に基づいているため、新型コロナウイルスによる各種制限の影響を受けている、とFinancial Timesは記載している。eコマースに関しては、「ロックダウンはビジネスに恩恵をもたらした」としている。これは今日とは対照的であり、ランキングには「ロシアのウクライナ侵攻が続き、欧州各国が景気後退の脅威に直面しているため、こうした成長への足かせ(ベンチャーキャピタルの投資の減少)が増加するだろう」と記載されている。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News」の3/2公開の記事を翻訳・補足したものです。