写真共有アプリのSnapchatやスマートグラスのSpectaclesなどを開発・販売する多国籍企業Snapは、スウェーデンのファッション小売業者であるH&Mとデジタルファッションのコラボレーションを開始した。Snapのカメラ技術を活用し、H&Mのモバイルアプリ(Android/iOS)とSnapchatを通じて、3つの拡張現実(AR)上で衣服を試着することができる。

 

このAR体験は、H&Mとロンドンを拠点とするデジタル・アトリエ兼シンクタンク、Institute of Digital Fashion(IODF)が共同でデザインしたものだ。このAR試着レンズにより、世界でたった一つのデジタルデザインを試着することが可能となる。誰もが衣類を選び、ポーズをとって、お気に入りのデジタルルックを共有することができるのだ。

 

H&Mは、Snapの「Camera Kit」を活用し、モバイルアプリに拡張現実を組み込んだ。Camera Kitはクロスプラットフォームのソフトウェア開発キットで、企業はSnapのカメラ技術とAR試着レンズを自社のモバイルとウェブプロパティに統合することができるようになる。H&Mは、SamsungPumaといった他の企業と共にCamera Kitを活用している。

 

「拡張現実は、自己表現や創造性を育むための強力なツールである」と、Snapの製品戦略兼マーケティングマネージャーであるBrooke DeWitt氏は述べている。「IODFとH&Mが共同制作した革新的なAR試着は、デジタルファッションの世界でH&Mのコミュニティを魅了し、喜ばせ、信じられないほど夢中になれる、利用しやすい方法である」と続けた。

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の12/6公開の記事を翻訳・補足したものです。